グローバルサウスにおける政権交代と資源国有化が投資環境に与える影響:2026年3月の動向
2026年3月24日、グローバルサウス地域における政権交代や地政学的変動が、資源国有化の動きを加速させ、世界の投資環境に深刻な影響を与えています。特に重要鉱物資源を巡る国際競争の激化と、中東情勢の緊迫化が、各国政府の対応と企業の投資戦略に大きな変化を促しています。
重要鉱物資源を巡るグローバルサウスの動向と資源ナショナリズムの台頭
グローバルサウスにおける重要鉱物資源の戦略的価値が急速に高まっています。2026年3月5日、国連は重要鉱物資源を巡る国際競争における公平性を呼びかけ、安全保障理事会で活発な議論が交わされました。これに先立つ3月4日には、米国が「2026年重要鉱物閣僚会合」を主催し、世界市場の再構築に向けた方針を打ち出すなど、主要国は資源確保に向けた動きを加速させています。
こうした状況下で、グローバルサウスの資源国は、未加工鉱物の輸出から現地での加工・付加価値化への移行を目指す「資源ナショナリズム」の動きを強めています。その背景には、経済的利益の追求があります。例えば、コンゴ民主共和国では、コバルトの現地加工を強化した結果、2022年には輸出額が約3倍の60億ドルに増加しました。 この成功事例は、他の資源国にも同様の戦略を促すものと見られています。
日本を含む主要国も、重要鉱物資源の安定供給確保に向けて具体的な行動を起こしています。2026年3月20日には、日米両政府が重要鉱物の供給網強化に向けた13の共同プロジェクトを公表しました。 これは、特定の国への依存度を低減し、サプライチェーンの強靭化を図るための重要な一歩となります。
政権交代と地政学的リスクが投資環境に与える影響
2026年3月24日を挟む期間、中東情勢の緊迫化は世界のエネルギー市場に甚大な影響を及ぼしています。イランにおけるハメネイ師殺害に伴う政治的混乱と、それに続くホルムズ海峡の事実上の封鎖は、原油およびLNG価格の急騰を引き起こしました。これにより、日本のエネルギーコストは月数千億円規模で増加する見込みです。
この地政学的リスクの高まりは、新興国市場にも大きな打撃を与えています。2026年3月27日時点では、新興国通貨の対ドル全面安が進行しており、特に南アフリカは最も大きな打撃を受けている状況です。 また、韓国証券市場からは過去最大規模となる1カ月で365億ドルの外国人資金が流出しました。 これらの動きは、グローバルサウスへの投資を検討する企業にとって、カントリーリスクの評価をより一層厳しくする要因となっています。
こうした状況に対し、各国はエネルギー安全保障の強化に動いています。2026年3月19日の日米首脳会談では、米国産エネルギーの生産拡大への協力が確認されました。 これは、エネルギー供給源の多様化と安定化を目指す上で重要な合意と言えるでしょう。
グローバルサウスへの投資促進とサプライチェーン強化の動き
地政学的リスクが高まる中でも、グローバルサウスへの戦略的投資とサプライチェーン強化の動きは継続しています。日本の資源確保戦略の一環として、2026年3月23日、伊藤忠商事とJOGMEC(エネルギー・金属鉱物資源機構)は、南アフリカのプラチナグループメタル(PGM)鉱山であるプラットリーフ鉱山の拡張プロジェクトに対し、JOGMECが8,940万ドルを追加投資し、両社の出資比率が10%に達したことを発表しました。 これは、日本が重要鉱物資源の安定供給網を構築するための具体的な取り組みを示しています。
グローバルサウス各国も、投資環境の改善に向けた努力を続けています。南アフリカ政府は、インフラ投資促進のため、2026年3月28日に世界銀行が3億5000万ドルを拠出する約5億ドルの「信用保証ビークル(CGV)」を設立する計画を発表しました。 これは、民間投資を呼び込み、経済成長を加速させるための重要な施策となるでしょう。
各国政府は、グローバルサウスとの連携強化を模索しています。経済産業省は、2026年3月30日に令和7年度補正予算「グローバルサウス未来志向型共創等事業」の公募事前周知を行いました。 また、中国は2026年5月1日からアフリカ53カ国への「関税ゼロ」政策を実施する予定です。 これらの動きは、グローバルサウスが世界の経済・政治においてその存在感を増していることを明確に示しており、各国がこの地域との関係強化を戦略的に進めている現状を浮き彫りにしています。
Reference / エビデンス
- グローバルサウスの重要鉱物争奪と国家戦略:供給網再編の最新動向 - Vantage Politics
- 【速報】日米両政府は重要鉱物の供給網強化に向けた13プロジェクトを公表した - 時事通信
- 2026年3月|国際情勢レポート - いい政治ドットコム
- 原油高・リスクオフ下での新興国の耐性は | 大和総研
- 先月のマーケットの振り返り(2026年3月) - 三井住友DSアセットマネジメント
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