グローバルサウスにおける政権交代と資源国有化が投資環境に与える影響分析

2026年3月23日、グローバルサウス諸国における政権交代の波は、資源ナショナリズムの高まりと資源国有化のリスクを増大させ、国際的な投資環境に深刻な影響を与えています。特に、電気自動車や再生可能エネルギー技術に不可欠な重要鉱物資源の戦略的価値がかつてないほど高まる中、各国はサプライチェーンの再編と安定供給確保に向けた動きを加速させており、投資家は地政学的リスクと経済的機会の両面を慎重に評価する必要に迫られています。

グローバルサウスにおける資源ナショナリズムの台頭と重要鉱物資源の戦略的価値

2026年3月23日現在、グローバルサウス地域では、重要鉱物資源の需要急増を背景に、資源ナショナリズムの傾向が顕著に強まっています。これは、自国の資源を国家主導で管理し、その利益を最大化しようとする動きとして現れています。例えば、2026年3月5日には国連が重要鉱物資源を巡る国際競争における公平性を呼びかけ、安全保障理事会で「エネルギー、重要鉱物、安全保障」について議論を行いました。この議論は、資源権益を巡る国家間の緊張が高まっている現状を浮き彫りにしています。

これに先立つ2026年2月4日には、米国が「2026年重要鉱物閣僚会合」を主催し、54カ国および欧州委員会の代表を招集して世界市場の再構築方針を打ち出しました。この会合では、重要鉱物資源のサプライチェーンの多様化と強靭化が主要な議題となり、特定の国への依存度を低減させるための国際的な連携が模索されました。このような動きは、資源権益争奪と国家間の戦略的連携を激化させています。例えば、コンゴ民主共和国では、コバルトの加工能力を強化することで、未加工の鉱石輸出に比べて輸出額を大幅に増加させることに成功しており、これは資源の付加価値化を通じて国家利益を追求する資源ナショナリズムの一例と言えます。

政権交代と地政学的リスクが新興国投資環境に与える影響

2026年3月23日前後の期間において、中東情勢の緊迫化は、新興国市場を含む世界の金融市場に大きな影響を与えました。特に、イラン情勢の悪化やホルムズ海峡の事実上の封鎖といった事態は、原油価格の急騰を招き、世界的なインフレや景気減速懸念を引き起こしました。これにより、3月の新興国株式市場は月間で下落を記録しました。

また、米国の利下げ観測が後退し、米ドル高が進行したことも、新興国株式市場にとってマイナス要因となりました。投資家は、地政学的リスクの高まりと主要国の金融政策の不確実性から、新興国市場への投資に慎重な姿勢を見せています。実際、2026年3月30日には日経平均株価が一時2,800円超下落するなど、世界的な市場の動揺が観測されました。このような地政学的リスクの高まりは、グローバルサウスにおける資源国有化の動きをさらに加速させる可能性があります。資源国は、国際情勢の不安定化を背景に、自国の資源をより強固に管理し、国家の安全保障と経済的自立を確保しようとする傾向を強めることが予想されます。

日本のグローバルサウス戦略と資源確保への投資動向

日本は、グローバルサウス諸国との連携強化を通じて、食料・資源・エネルギーの安定供給確保とサプライチェーンの強靭化を図る戦略を推進しています。その具体的な動きとして、2026年3月23日、伊藤忠商事とJOGMEC(エネルギー・金属鉱物資源機構)は、南アフリカのプラチナグループメタル(PGM)鉱山であるプラットリーフ鉱山の拡張プロジェクトに対し、JOGMECが8,940万ドルを追加投資したことを発表しました。この追加投資により、両社の出資比率は鉱山全体の10%に達し、日本にとって重要な鉱物資源の安定的な確保に向けた一歩となりました。

このような投資は、日本がグローバルサウス地域における資源開発に積極的に関与し、供給網の多様化と安定化を目指す姿勢を示しています。さらに、経済産業省は「グローバルサウス未来志向型共創等事業」として、2025年12月16日に成立した令和7年度補正予算で総額約1,546億円を計上しました。この事業は、日本企業と現地企業の実証事業を支援することで、グローバルサウス諸国との経済協力を深化させ、互恵的な関係を構築することを目的としています。これらの政策と具体的な投資は、日本が地政学的リスクが高まる中で、戦略的に資源確保と経済安全保障を強化しようとする強い意志の表れと言えるでしょう。

Reference / エビデンス