グローバルサウス:インドの「モディ3期目」と製造業誘致の加速

2026年4月13日、インドはナレンドラ・モディ首相が率いる国民民主連合(NDA)政権の3期目に入り、その政策運営は新たな局面を迎えています。2024年6月の総選挙でインド人民党(BJP)が単独過半数を失い、連立政権としての運営を余儀なくされたものの、製造業誘致とグローバルサウスにおけるリーダーシップの強化という国家戦略の柱は揺るぎません。世界経済におけるインドの存在感は、今後も増大の一途を辿ると見られています。

モディ3期目政権の新たな政治的現実と政策継続性

2024年6月のインド総選挙では、モディ首相が率いるインド人民党(BJP)が単独過半数を失い、国民民主連合(NDA)として3期目を迎えることとなりました。この結果、政策決定プロセスにおいては、連立パートナーとの調整がこれまで以上に重要な要素となっています。しかし、2026年4月13日現在、政権運営は安定しており、主要な経済改革や製造業振興策の方向性は維持される見込みです。例えば、2026年2月に発表された2026-27年度予算案では、製造業とインフラへの集中投資の姿勢が明確に示されており、経済成長を加速させるための政府の強い意志がうかがえます。

「Make in India」政策の進化と製造業ハブ化の加速

インド政府が推進する「Make in India」政策と、2020年に導入されたPLI(生産連動型インセンティブ)スキームは、エレクトロニクス、自動車部品、半導体など14の重要セクターで製造業誘致を加速させています。 2026年4月2日時点のデータによると、日系企業約1,400社がインドに進出しており、これは過去10年間で約1.5倍の増加に相当します。 インドは2026年1月12日には「製造業国家」への転換を明確に打ち出しており、その決意は揺るぎないものとなっています。 特に、2026年2月16日に発表された2026年度予算案では、電子部品製造スキーム(ECMS)の予算が4,000億ルピーから7,000億ルピーへと倍増され、製造業振興への具体的な実行力が示されました。 サプライチェーンの多様化を目指す「チャイナ・プラスワン」戦略において、インドは重要な選択肢としてその存在感を高めています。

グローバルサウスの盟主としてのインドの台頭

インドは、グローバルサウスの代表として国際社会での存在感を着実に高めています。2023年にはG20議長国を務め、グローバルサウス諸国の声を国際的な議論に反映させる重要な役割を果たしました。 さらに、2026年にはBRICSの議長国を務める予定であり、その影響力は一層拡大すると見られています。 日本との関係においても、2025年8月の日印首脳会談では、今後10年間で日本の対インド民間投資額を10兆円とする新たな目標が確認されました。 また、2026年1月4日には経済産業省がグローバルサウス諸国(非ASEAN加盟国)での大型実証事業への補助金公募を開始するなど、具体的な協力事例が積み重ねられています。 国際通貨基金(IMF)の予測では、インド経済は2026年に日本を、2029年にはドイツを抜き、世界第3位の経済大国となる見込みであり、その影響力は国際政治・経済の舞台でさらに強まるでしょう。

Reference / エビデンス