2026年04月06日:グローバルサウスにおける政権交代に伴う資源国有化と投資環境の分析

2026年4月6日、グローバルサウス地域では、政権交代や地政学的変動が資源ナショナリズムの動きを加速させ、その結果として投資環境に多大な影響を与えている。特に重要鉱物資源を巡る国際競争は激化の一途を辿り、サプライチェーンの再編が喫緊の課題となっている。本稿では、この48時間における最新の動向を網羅的に捉え、日本の戦略的関与についても詳述する。

グローバルサウスにおける資源ナショナリズムの動向

グローバルサウス諸国では、自国の資源に対する主権を強化し、国内での付加価値向上を目指す資源ナショナリズムの動きが顕著になっている。特に、インドネシアやアフリカ諸国における重要鉱物の輸出規制や国内加工促進政策は、国際市場に大きな影響を与えている。インドネシアは、ニッケル鉱石の輸出禁止措置を継続しており、電気自動車(EV)バッテリー生産の世界的なハブとなることを目指している。この政策は、世界貿易機関(WTO)から違法と判断されたにもかかわらず、国内産業育成の強い意志を示している。

アフリカ諸国では、ザンビア、コンゴ民主共和国(DRC)、ジンバブエといった国々が、コバルト、銅、リチウムなどの重要鉱物資源の主要な供給源となっている。これらの国々では、資源の国内加工を義務付ける動きが強まっており、未加工の鉱物輸出を制限することで、雇用創出と経済発展を図ろうとしている。この背景には、経済安全保障リスクの高まりと、各国・地域の自律性向上、不可欠性確保に向けた戦略がある。

政権交代と投資環境への影響

グローバルサウス諸国における政権交代や政治的動向は、中央銀行の独立性、財政政策、および外国投資に直接的な影響を及ぼしている。ブラジルでは、中央銀行の独立性を巡り、政府と中央銀行総裁の間で政策金利に関する意見の相違が表面化しており、これが市場の不確実性を高める要因となっている。新興国経済は2026年も引き続き米国の動向に左右される展開が見込まれるが、各国政府の経済政策の方向性も投資環境を大きく左右する。

多極化する国際秩序の中で、グローバルサウス諸国は国際社会における存在感を増しており、その政治的安定性と経済政策の選択は、外国投資家にとって重要な判断材料となる。特に、資源国有化の動きは、外国企業による投資リスクを高める一方で、国内産業の育成を重視する政策は、新たな投資機会を生み出す可能性も秘めている。

重要鉱物資源を巡る国際競争とサプライチェーン再編

グローバルサウスにおける重要鉱物資源の権益争奪戦は、米中対立の激化を背景に、国際的なサプライチェーン再編の動きを加速させている。米国、中国、欧州、そして湾岸諸国などの主要アクターは、安定的な資源供給を確保するため、アフリカ諸国などへの投資を積極的に行っている。特に、中国は長年にわたりアフリカの鉱物資源開発に深く関与しており、米国や欧州もこれに対抗する形で、新たなパートナーシップ構築や投資拡大を進めている。

サプライチェーンは「ジャスト・イン・タイム」から「ジャスト・イン・ケース」へと変化しており、各国は経済安全保障の観点から、重要鉱物の安定供給網の構築を急いでいる。アフリカ諸国では、単なる資源供給国に留まらず、国内での精錬・加工といった付加価値化の取り組みを強化しており、これが国際的なサプライチェーンの構造を変化させる要因となっている。湾岸諸国もまた、重要鉱物サプライチェーンへの投資を拡大し、その存在感を高めている。

日本のグローバルサウス戦略と投資機会

日本は、グローバルサウス諸国との連携強化を国家戦略の柱の一つとして位置づけている。資源・エネルギー安全保障、経済安全保障、およびインフラ開発は、日本のグローバルサウス戦略における主要な焦点である。経団連は2026年1月8日に「グローバルサウスとの連携強化に向けて」と題する提言を公表し、民間投資の促進と政府による支援の重要性を強調した。

具体的な投資事例としては、三菱商事が米国のガス開発企業エーソンを1.2兆円で買収し、国際協力銀行(JBIC)が3800億円の融資を行うなど、エネルギー安全保障を強化するための動きが見られる。また、日本政府は「令和6年度補正 グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(大型実証 非ASEAN加盟国)」を設けるなど、グローバルサウス諸国との共同プロジェクトや投資を支援する具体的な政策を打ち出している。日本貿易会もグローバルサウスに関するイベントやセミナーを積極的に開催しており、日本企業によるこの地域への関心と投資機会の拡大が期待されている。

Reference / エビデンス