東アジア主要国の外貨準備高における不自然な減少とステルス介入の兆候(2026年4月30日時点)

2026年4月30日、東アジア主要国の外貨準備高に不自然な減少が見られ、各国当局によるステルス的な為替介入の兆候が強まっている。特に3月分のデータでは、中国、台湾、韓国、日本で外貨準備高が大幅に減少しており、中東情勢を受けたドル高や自国通貨安への防衛策が背景にあるとみられる。本稿では、各国・地域の最新の数値と市場の動向を詳細に分析し、ステルス介入の可能性を探る。

中国の外貨準備高:10年ぶりの大幅減少とその背景

中国の外貨準備高は、2026年3月に前月比で857億ドル減少し、3兆3421億ドルとなった。この減少幅は過去10年で最大規模であり、市場に大きな衝撃を与えている。減少の主な要因としては、中東情勢の緊迫化を受けた世界的なドル高の進行と、それに伴う金融資産価格の下落が挙げられる。中国人民銀行は、外貨準備高が減少する一方で、金保有を継続的に増やしており、2026年3月には17カ月連続で金保有を増加させたことが確認されている。これは、外貨準備の多様化とリスク分散を図る中国当局の戦略の一環とみられる。なお、2026年4月分の外貨準備高データは、5月7日頃に発表される予定であり、市場は引き続きその動向を注視している。

台湾の外貨準備高:為替介入による大幅な減少

台湾の中央銀行が発表した2026年3月末時点の外貨準備高は、前月末比86億0100万米ドル減の5968億8600万米ドルであった。この減少幅は2011年以来の規模であり、中央銀行による為替市場安定化のための介入や為替変動が主な要因とされている。台湾ドルは、2026年4月30日時点でも対ドル相場が堅調に推移しており、当局が市場の安定化に努めていることがうかがえる。台湾の4月分の外貨準備高データは、5月6日頃に発表される見込みだ。

韓国の外貨準備高:ウォン安加速と為替防衛による急減

韓国の外貨準備高は、2026年3月末時点で前月比約40億ドル減の4236億6000万ドルとなり、11カ月ぶりの大幅な減少を記録した。この急減は、ドル高に伴うウォン安の進行を抑制するため、韓国当局がドル売り介入を実施したことが主な要因であると強調されている。2026年4月に入っても、中東戦争の影響でウォン安は続き、外貨準備高の減少傾向が続くとの見方が市場では支配的だ。韓国経済は構造的な課題も抱えており、ウォン安の加速は経済不安を再燃させる可能性も指摘されている。

日本の外貨準備高:円安圧力と介入警戒

日本の外貨準備高は、2026年3月に前月比359.7億ドル減の1.37兆ドルとなり、2025年12月以来の低水準を記録した。この減少は、円の弱さを監視し、必要に応じて介入する準備があるという当局の姿勢の中で発生した。2026年4月30日現在、市場では円安への警戒感が極めて高く、特に1ドル=160円を超える水準での為替介入の可能性が活発に議論されている。日本銀行は4月27日から28日にかけて金融政策決定会合を開催しており、その結果と今後の金融政策の方向性が、為替市場の動向に大きな影響を与えるものとして注目されている。

Reference / エビデンス