東亜における中国EVバッテリー(CATL/BYD)の供給支配:最新動向と将来展望

2026年4月16日、東亜地域における電気自動車(EV)バッテリー市場は、中国メーカーであるCATL(寧徳時代新能源科技)とBYD(比亜迪)の圧倒的な支配下に置かれている。両社は国内市場での強固な基盤に加え、グローバル市場においてもその存在感を急速に拡大しており、EV産業のサプライチェーン全体に多大な影響を与えている。最新のデータは、この支配力がどのように確立され、次世代技術の動向が今後の勢力図にどのような影響を与えるかを示唆している。

中国国内市場におけるCATLとBYDの圧倒的シェア

2026年3月の中国国内車載電池市場において、CATLとBYDは依然として市場を牽引する存在であり続けている。CATLは25.71GWhの搭載量で45.54%の市場シェアを占め、その支配力を明確に示している。一方、BYDも10.06GWhの搭載量で17.83%のシェアを確保し、両社合わせて中国市場の過半数を優に超えるシェアを維持している。特筆すべきは、CATLの市場シェアが前月比で若干減少したものの、依然として圧倒的な首位を維持している点である。このデータは、中国国内のEV市場が両社のバッテリー供給に大きく依存している現状を浮き彫りにしている。

グローバル市場における中国勢の存在感と成長

グローバル市場においても、中国EVバッテリーメーカーの存在感は増すばかりだ。2026年1月から2月にかけてのグローバルEVバッテリー搭載量において、中国メーカー全体で約69.7%という驚異的なシェアを記録している。この中で、CATLは42.1%のグローバルシェアを誇り、世界最大のEVバッテリーサプライヤーとしての地位を不動のものとしている。BYDもまた、中国外市場での搭載量が前年同期比68.2%増と急伸し、グローバルシェアの10.2%を占めるに至っている。このBYDの急速な海外展開は、中国勢が単に国内市場に留まらず、世界規模での供給網支配を加速させていることを明確に示している。

サプライチェーン支配と海外展開戦略

中国はEVサプライチェーン全体において支配的な地位を確立しており、特にバッテリー分野はその中核をなす。CATLはテスラ、BMW、メルセデス・ベンツといった世界の主要自動車メーカーにバッテリーを供給しており、その供給網はドイツ、ハンガリー、スペイン、インドネシア、タイなど世界各地に展開する工場によって支えられている。これにより、CATLはグローバルなEV生産において不可欠な存在となっている。一方、BYDは垂直統合モデルを採用し、自社EVへのバッテリー供給を主軸としながらも、海外販売目標を2026年に150万台超と設定し、積極的な海外展開を進めている。中南米や東南アジア市場では、中国製EVが好調な売れ行きを見せており、その背景には中国が持つサプライチェーンの優位性が大きく寄与している。

次世代バッテリー技術への取り組みと競争

中国勢は既存技術での優位性を維持しつつ、次世代バッテリー技術の開発にも積極的に取り組んでいる。CATLは2026年にナトリウムイオン電池の大規模展開を開始する予定であり、初の量産ナトリウムイオン乗用車が2026年中旬に登場すると見込まれている。これにより、コスト効率の高いEVの普及がさらに加速する可能性がある。BYDもまた、第2世代Blade Batteryを発表しており、わずか5分で10%から70%まで充電可能という画期的な性能を実現している。さらに、中国は2026年に固体電池の試験生産を開始する計画であり、2026年7月1日からはEVバッテリーの新国家規格が施行される予定だ。これらの動きは、中国が次世代バッテリー技術においても主導権を握り、将来のEV市場における支配力をさらに強固なものにしようとしていることを示している。

Reference / エビデンス