日本:新NISA流入資金の行方と国内株への還流率の測定(2026年4月13日時点)

2026年4月13日、日本の投資市場は新NISA制度による活況を呈しており、特に資金流入の動向と国内株式市場への還流率が注目されている。最新のデータからは、新NISAが日本の投資信託市場全体を力強く押し上げている状況が明らかになっている。

新NISA資金流入の全体像(2026年第1四半期および3月)

2026年第1四半期における公募追加型株式投資信託(ETF除く)への純資金流入額は、史上初めて6兆円を突破し、6兆7,089億円に達した。これは前年同期比で約1兆4,000億円の増加であり、新NISA制度が日本の投資信託市場全体を力強く押し上げていることを示している。また、2026年3月の純資金流入額は2兆3,763億円と、今年1月に記録した過去最大額に次ぐ過去2番目の高水準を記録した。これにより、国内公募追加型株式投信(ETF除く)は34ヶ月連続の流入超過を達成している。

資金の具体的な投資先:国際株式と国内株式の動向

2026年3月のデータに基づくと、純資金流入額でトップとなったのは「国際株式型」で、その額は1兆1,455億円に上る。特に、「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が7,830億円の純資金流入を記録し、全カテゴリー中でトップを維持した。個別ファンドでは、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」が2,905億円の純資金流入で個別ファンド中トップとなり、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」も1,359億円の流入があった。

一方、「国内株式型」への資金流入も顕著な動きを見せている。2026年3月には約6,600億円の資金が流入し、これは2月の約2,000億円から大幅に加速したもので、金融危機後で最大の流入額となった。この動きは、日経平均株価が2月末につけた最高値から急落する中、個人投資家が押し目買いに動いたことを示唆している。補足情報として、2025年の成長投資枠において国内株式が48.8%を占めており、つみたて投資枠では「日本を含む全世界株式の投資信託」が37.9%を占めている。

国内株への還流率と投資家の行動特性

新NISAにおける国内株への直接的な「還流率」という単一の指標は存在しないものの、2026年3月に国内株式型投資信託へ6,600億円もの資金が流入した事実は、個人投資家が市場の変動期においても日本株への投資意欲が高いことを強く示唆している。2025年の成長投資枠で国内株式が約半数を占めた事実も踏まえると、新NISAが国内株式市場に与える影響は大きいと言えるだろう。

さらに、2026年第1四半期に投資信託市場全体で6兆円超の資金流入があった中で、中東情勢の緊張など地政学リスクの高まりで市場が不安定化した局面においても、大規模な資金流出やパニック的な売却は確認されなかった。これは、日本の個人投資家が中長期的な視点を保ち、比較的冷静な行動をとっていることを示しており、投資家の成熟度が高まっていることをうかがわせる。

今後の展望と課題

2025年12月末時点でNISA口座数は約2,826万口座に増加しているものの、政府が目標とする2027年末までの3,400万口座達成にはまだ距離がある。しかし、2026年も多くのNISA利用者が継続またはさらなる活用を意向しており、年初一括買いのトレンドも継続している。

インフレが2026年以降も続くと予想される中で、NISAは資産防衛策としてその重要性を増している。また、海外投資家の動向が日本株市場に大きな影響を与えるため、2026年も彼らの日本株への関心が続くかどうかが注目される。

Reference / エビデンス