日本:2026年度税制改正における資産課税および相続税制の政治的推移
2026年4月6日、日本政府は2025年12月に公表された2026年度税制改正大綱に基づき、資産課税および相続税制の主要な変更点を巡る政治的議論が活発化している。特に富裕層への課税強化と、これまで利用されてきた節税対策の見直しが焦点となっており、国民の間でも大きな関心を集めている。今回の改正は、市場価格と相続税評価額の乖離を利用した節税策の是正や、公平性の確保を目的としている。
貸付用不動産の相続税評価見直しと「5年ルール」の導入
2026年度税制改正において、貸付用不動産の相続税評価額が見直され、「5年ルール」が導入されることが明らかになった。これは、これまで固定資産税評価額を基に評価されてきた貸付用不動産が、取得価格の80%に近い水準で評価されるようになるというものだ。 2026年4月7日に報じられたダイヤモンド・オンラインの記事によると、この改正の背景には、市場価格と相続税評価額の大きな乖離を利用した過度な節税対策を是正する狙いがある。 従来、貸付用不動産は最大で51%もの評価減が可能であったが、新ルールによりこの評価減が大幅に減少すると見られている。 この「5年ルール」は、2027年1月1日以降に発生する相続から適用される予定だ。 ただし、2026年12月31日までに贈与された貸付用不動産については、旧ルールが適用される可能性も指摘されており、駆け込み贈与が増加する可能性もある。
教育資金一括贈与の非課税措置の終了
長らく富裕層の節税対策として利用されてきた教育資金の一括贈与に係る非課税措置が、2026年3月末をもって終了し、延長されない方針が示された。 この措置は、最大1,500万円までの教育資金贈与が非課税となるものであったが、富裕層優遇との批判や、利用実態が一部の層に偏っていること、さらには格差固定化につながる懸念が指摘されてきた。 政府は、これらの批判を受け、公平性の観点から本措置の廃止を決定したと見られる。
事業承継税制の提出期限延長と富裕層課税の強化
事業承継を円滑に進めるための個人版・法人版事業承継税制については、特例承継計画の提出期限が延長されることになった。 これは、中小企業の事業承継を支援し、経済の活性化を図るための措置である。 一方で、極めて高い水準の所得に対する負担適正化措置、いわゆる「ミニマム課税」が見直され、富裕層への課税が強化される方向性が示された。 具体的には、特別控除額の引き下げや税率の引き上げが検討されており、高所得者層に対する税負担が増加する見込みだ。 この改正は、所得再分配機能の強化と、税制の公平性を高めることを目的としている。
不動産小口化商品の評価見直し
貸付用不動産と同様に、不動産小口化商品についても相続税評価額の見直しが行われる方針が示された。 これまで、不動産小口化商品は市場価格と相続税評価額の乖離を利用した節税対策として活用されてきた経緯がある。 今回の改正では、この乖離を是正し、より実態に即した評価方法が導入されることで、不動産を活用した節税対策に一定の歯止めがかかることが予想される。
Reference / エビデンス
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- 【2026年 相続税が変わる】「51%減」の節税対策が崩壊? 家族に重税を遺さないための「5年ルール」回避戦略 - ダイヤモンド・オンライン
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