北米連邦インフラ投資計画:2026年4月4日時点の予算配分と執行状況

2026年4月4日現在、北米地域では連邦レベルでの大規模なインフラ投資計画が進行しており、米国とカナダそれぞれで予算配分と執行状況に注目が集まっています。米国では「インフラ投資雇用法(IIJA)」の期限が迫る中、次期予算案の動向がインフラプログラムに大きな影響を与えようとしています。一方、カナダでは新たなインフラ基金「Build Communities Strong Fund」が立ち上げられ、具体的な配分計画が発表されました。

米国:インフラ投資雇用法(IIJA)の進捗と2027会計年度予算案の影響

米国では、2021年に成立した「インフラ投資雇用法(IIJA)」が、2026年9月30日の期限に向けてその進捗が注視されています。IIJAは、道路、橋梁、公共交通機関、水システム、ブロードバンドなどに5年間で5,500億ドルを超える新規連邦投資を行うことを目的としています。

2026年1月31日時点でのIIJAの資金状況を見ると、割り当て額は5,680億ドル、義務化額は2,750億ドルに達しています。 この法律は、連邦道路庁(FHWA)のプログラムと活動の基盤を2026年9月30日まで提供しており、期限切れ後の新たな地表交通措置の可決が議会に求められています。

2026年4月3日に発表された2027会計年度(2026年10月~2027年9月)の大統領予算教書は、インフラ関連プログラムに大きな影響を与える見込みです。トランプ政権は、非国防費に関して2026年度予算比で10%減となる6,600億ドルを要求しており、特にグリーン分野や対外援助が削減対象として明示されています。

具体的には、環境保護庁(EPA)の予算が52.4%減、農務省が19.0%減、内務省が12.9%減、エネルギー省(原子力および重要鉱物を除く)が11.2%減、国務省が30.4%減と、多くの主要連邦政府機関で大幅な削減案が提案されています。 また、政権が「多様性、公平性、包摂性(DEI)」に関連すると考えるプログラムも廃止・削減の対象となり、労働省(25.9%減)や保健福祉省(12.2%減)などの予算も同様に大幅に削減される見通しです。

一方で、2026年4月6日には、米国運輸省(DOT)のビルド・アメリカ・ビューローが「Rural and Tribal Assistance Pilot Program」を通じて、全国の地方および部族の交通プロジェクトに5,420万ドルの助成金を授与したと発表しました。 この資金は、49の地方および部族プロジェクト(地方31件、部族18件)に提供され、事前開発段階の活動を支援し、インフラプロジェクトの実現を加速させることを目的としています。

カナダ:新たなインフラ基金「Build Communities Strong Fund」の立ち上げと初期配分

カナダでは、2026年4月7日に「Build Communities Strong Fund」が正式に立ち上げられ、今後10年間で総額510億ドルを全国のインフラ開発に投資する計画が発表されました。 この基金は、住宅およびインフラの圧力に対応し、地方の道路や橋、水・下水システム、主要な地方プロジェクト、医療施設、大卒者向け施設など、幅広い分野のインフラを対象としています。

この基金の最初のプロジェクトとして、オンタリオ州ブランプトン市のEmbleton大型コミュニティセンター建設に6,400万ドルの投資が発表されました。 このコミュニティセンターは、175,000平方フィートの広さを持ち、競技用およびレクリエーション用プール、体育館、フィットネスセンター、託児サービス、アイススケートパビリオン、テニス・ピックルボールコート、クリケットネットなどを備える予定です。

さらに、同日にはこの基金から合計13の初期プロジェクトに対して3億ドルの資金提供が発表されています。 各州・準州への配分額も具体的に示されており、オンタリオ州には最大60億ドル、ケベック州には36億ドルが今後10年間で割り当てられる予定です。

カナダ政府は、この大規模なインフラ投資が年間4万以上の雇用を創出し、「Buy Canadian」政策を推進することで、資金が国内経済に留まることを期待しています。

Reference / エビデンス