グローバルサウス、地域経済共同体の発展と貿易障壁の推移:2026年3月30日時点の最新動向

2026年3月30日、グローバルサウス諸国における地域経済共同体の発展は、貿易障壁の克服と経済統合の深化に向けた重要な局面を迎えています。アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の着実な進展、ASEAN地域経済共同体の戦略的な深化、そしてBRICSの拡大は、多極化する世界経済においてグローバルサウスの存在感を一層高めています。日本もまた、これらの地域との連携強化に注力し、企業活動の新たなフロンティアを模索しています。

アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の進展と日本企業の関心

アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)は、アフリカ連合の54カ国が署名し、その大多数が批准を完了しており、人口約15億人、GDP規模3兆ドルの巨大経済圏を形成する可能性を秘めています。2026年3月9日に開催された「AfCFTA合同セミナー」では、AfCFTAの最新動向と日本企業の高い関心が示されました。特に、2026年2月のアフリカ連合(AU)総会では自動車分野の原産地規則が承認され、40%以上のアフリカ産材料を含むことでアフリカ原産となる規則が導入されました。また、南アフリカは2026年1月からAfCFTA協定に基づく本格的な関税引き下げを開始しており、南部アフリカ関税同盟(SACU)では非敏感品目の関税を5年以内にゼロにする計画が進展しています。しかし、AfCFTAは深刻なインフラ不足、煩雑な非関税障壁、政治的課題、多額の債務、不均衡な貿易、金融へのアクセス不足といった多くの課題に直面していることも指摘されています。

ASEAN地域経済共同体の深化と貿易協定交渉の進捗

ASEANは2026年の経済戦略として、世界第4位の経済圏となることを目標に、貿易・投資のシームレスな域内統合深化、デジタル市場の発展など5つの戦略を策定しました。2026年3月2日に発表された情報によると、ASEANカナダ自由貿易協定(ACAFTA)の第17回交渉会合では協議の50%以上が完了し、協定の第10章が交渉妥結しました。ASEANとカナダは2026年までのFTA締結を目指しており、2026年4月と7月にさらなる会合が予定されています。また、ASEAN-インド物品貿易協定(AITIGA)改定交渉は進捗率44.8%であり、湾岸協力会議(GCC)とのFTA締結に向けた実現可能性調査も準備が進められています。2026年3月26日には、日本アセアンセンターがタイにおけるバイオ・循環型・グリーン(BCG)産業分野ミッションを実施し、地域経済の持続可能な発展を支援しています。

BRICSの拡大と多極化する世界経済におけるグローバルサウスの役割

BRICSは2026年にブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカに加え、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、インドネシアを含む11の正式加盟国を擁し、世界のGDPの35%以上、人口の45%を代表する巨大な経済ブロックへと拡大しています。2026年2月27日の報道では、BRICSが国境を越えた貿易と金融決済における米ドルへの依存を減らす「脱ドル戦略」を推進しており、現地通貨での貿易決済の増加や代替金融ネットワークの強化を目指していると報じられました。2026年9月12日から13日にはインド・ニューデリーで第18回BRICS首脳会議が開催され、「回復力、革新、協力、持続可能性のための構築」をテーマに議論される予定です。BRICSはまた、「パートナー国」制度を創設し、グローバルサウスの結束力強化を図っています。

日本のグローバルサウス支援と企業戦略

日本政府は、グローバルサウス諸国との経済連携強化のため、「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」を通じて日本企業の海外展開を支援しています。2026年3月10日時点では令和7年度補正予算の事業者向け第1回公募開始日は未公表ですが、執行団体は決定済みです。また、2026年3月23日には令和6年度補正「グローバルサウス未来志向型 共創等事業費補助金(大型実証 非ASEAN加盟国:二次公募)」の採択結果が発表され、9件の事業が採択されました。さらに、2026年3月27日には「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(ウクライナ復興支援・中東欧諸国等連携強化事業)」の二次公募が締め切られました。米中対立の不透明感が増す中、日本企業は新たな海外展開先としてグローバルサウスに注目しており、デジタルソリューション、農業・食品関連資材、環境、レジャーの4分野でのビジネス展開を加速しています。2026年3月11日には日本貿易会ゼミナールが開催され、「グローバルサウスを取り巻く国際秩序と日本企業の戦略対応」について議論されました。2026年3月26日には「2026年グローバルサウス金融フォーラム」が開催され、グリーン金融連携の深化を通じた持続可能な開発が議論されました。

Reference / エビデンス