グローバルサウス:政権交代に伴う資源国有化と投資環境の激変

2026年3月28日、グローバルサウスの投資環境は、中東情勢の緊迫化によるエネルギー市場の混乱とサプライチェーンの再編、そして重要鉱物資源を巡る各国の戦略的動きによって、かつてないほど大きな影響を受けている。これらの地政学的変化は、資源ナショナリズムの台頭や投資政策の変更を促し、特に新興国における投資機会とリスクの双方を増大させている。

中東情勢の緊迫化とグローバルサウスの投資環境への影響

この48時間で、米国・イスラエルとイランの軍事衝突が激化し、戦略的要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖されたと報じられた。これにより、原油価格は急騰し、世界的なインフレと景気減速への懸念が急速に高まっている。実際、3月の新興国株式市場は月間で下落を記録した。経済協力開発機構(OECD)が2026年3月に公表した見通しでは、G20諸国のインフレ予測が4%に引き上げられており、世界経済への下方圧力が鮮明になっている。さらに、3月25日には中東情勢の緊迫化により、ナフサ供給が非常に厳しい状態にあると指摘されており、産業界への影響も懸念される。

資源ナショナリズムと重要鉱物サプライチェーンの再編

中東情勢の緊迫化と並行して、グローバルサウス、特にアフリカでは重要鉱物資源開発が活発化している。各国は自国の経済安全保障を強化するため、資源ナショナリズムの傾向を強め、資源の国有化や管理強化の動きを見せている。こうした中、日本はレアアースを含む重要鉱物の安定供給確保に向け、鉱山開発や製錬事業への出資、助成金支援を積極的に進めている。具体的には、2026年3月2日には中国メディアが、日本政府によるナミビアでの鉱山開発計画の表明を報じた。これは、2028年までに一部レアアースの対中依存度をゼロにするという日本の戦略を明確に示しており、重要鉱物サプライチェーンの再編に向けた国際的な競争が激化していることを浮き彫りにしている。

グローバルサウスにおける投資機会とリスク

このような地政学的・経済的変動の中、グローバルサウス向けの「インパクト投資」を官民で強化する動きが加速している。2026年3月23日には「グローバルサウス・官民共創インパクト投資フォーラム」が開催され、持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献と経済的リターンを両立させる投資の可能性が議論された。しかし、投資環境には依然として大きなリスクが伴う。中東情勢の緊迫化に加え、米国におけるトランプ政権の不確実性が投資資金の分散を促し、新興国市場に影響を与えている。また、資源価格の変動リスクも無視できない要素であり、グローバルサウスへの投資を検討する企業や投資家は、これらの複雑な要因を慎重に見極める必要がある。

Reference / エビデンス