グローバルサウスの多角外交と政治的自律性:2026年3月下旬の動向

2026年3月28日、国際社会は「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国群の台頭により、その秩序が大きく変容しつつある。特に今週、3月27日から29日の48時間以内には、BRICSの拡大、デジタル主権を巡る議論、そしてG7を含む既存の国際秩序との関係性において、グローバルサウス諸国の多角的な外交戦略と政治的自律性への追求が鮮明になった。

グローバルサウスの台頭と国際秩序への影響

2026年3月下旬、グローバルサウス諸国は国際社会におけるその重要性を一層高めている。先進国グループであるG7との連携強化の動きも活発化しており、国際的な課題解決におけるグローバルサウスの役割は不可欠なものとなっている。日本政府もこの潮流を重視しており、自由民主党は「Jファイル2026」において、グローバルサウス諸国との連携強化を重点政策の一つとして明確に位置づけている。これは、経済成長の潜在力や国際的な影響力の増大を背景に、日本がグローバルサウスとの関係を戦略的に強化しようとする姿勢の表れと言える。一般社団法人日本貿易会もグローバルサウスに関するイベントやセミナーを積極的に開催しており、経済界においてもその重要性への認識が深まっている。

BRICSの拡大と多角外交戦略

BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)は、2026年に入りその拡大を継続しており、世界の経済・政治バランスに大きな影響を与えている。特に「脱ドル化」の動きは顕著であり、BRICSは2026年には世界のGDPの35%、人口の45%を代表するブロックとなり、ドル離れのシフトを推進していると報じられている。BRICSへの加盟を希望する国のリストも更新されており、新たなパートナーシップ形成の試みが活発化している。この動きは、国際通貨システムにおける米ドルの支配的地位に挑戦し、より多極的な金融秩序を構築しようとするBRICS諸国の意図を反映している。「脱ドル化」は現実味を帯びてきており、BRICSは「パートナー国」創設を通じてさらなる拡大を目指している。中国は「グローバルサウス(全球南方)」という概念を重視し、その影響力拡大を図っている。

主要新興国の政治的自律性と戦略的選択

グローバルサウスに属する主要新興国は、国際社会において政治的自律性を強く追求している。特に注目されるのは、AI主権や経済安全保障の観点からの戦略的選択である。2026年3月21日付のMODERN DIPLOMACYでは、トゥフ・ヌグラハ氏が「AI主権とグローバル・サウスの第三の道」について論じ、新興国がAI技術の発展において独自の道を模索している現状を指摘している。これは、先進国主導のAIガバナンスに対する異議申し立てであり、自国のデータ主権と技術的自律性を確保しようとする強い意志の表れである。また、日本国際問題研究所は2026年の戦略的視座として、不確実性時代における日本の戦略的自律性及び不可欠性を論じており、これはグローバルサウス諸国が直面する課題と共通する部分も多い。経済安全保障の観点からも、サプライチェーンの多様化や重要技術の国産化など、自国の利益を最大化するための戦略的選択が各国で進められている。

2026年3月下旬の主要動向と外交イベント

2026年3月27日から29日の48時間以内には、グローバルサウスに関連する複数の重要な国際会議や外交イベントが開催された。特に、3月26日から27日にかけてはG7外相会合が行われ、中東情勢に関する議論が主要な議題となった。この会合では、グローバルサウス諸国が抱える地域紛争や人道危機への対応についても意見交換が行われたと見られる。また、グローバル・サウスが国際的なグリーン資本の流れを牽引しているという報道もあり、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けたグローバルサウスの役割が改めて認識された。2026年のG7サミットに向けても、グローバルサウスとの連携強化が重要なテーマとなることが予想される。

Reference / エビデンス