北米連邦インフラ投資計画の予算配分と執行状況(2026年3月27日時点)

2026年3月27日現在、北米における連邦インフラ投資計画は、米国とカナダそれぞれで重要な進展を見せています。両国は、経済成長の促進、雇用創出、そして将来の持続可能性を確保するために、大規模なインフラ整備に注力しており、特に2026会計年度は多くの計画にとって節目となる年となっています。

米国:インフラ投資・雇用法(IIJA)の現状と2026年3月の動向

米国のインフラ投資・雇用法(IIJA)は、総額1.2兆ドルという歴史的な規模の投資を約束し、そのうち5,500億ドルが新規投資として計上されています。この法律は、道路、橋、公共交通機関、水インフラ、ブロードバンド、電力網など、多岐にわたる分野の改善を目指しています。2026会計年度はIIJAの最終年度にあたり、建設業界では楽観的な見方が広がっています。

これまでの資金配分と義務化の状況を見ると、2026年3月27日現在、IIJAによってすでに多くの資金が連邦政府機関を通じて州、地方自治体、部族政府に配分され、プロジェクトが進行中です。例えば、連邦道路管理局(FHWA)は、IIJAを通じて道路、橋、その他の重要なインフラプロジェクトに資金を提供しており、その進捗状況は定期的に報告されています。

2026年3月中には、具体的な資金通知やプログラムの更新が複数発表されました。特に、IIJAの期限切れが迫る中で、2026会計年度の予算要求は注目されています。ホワイトハウスは、2026会計年度の予算教書において、特定の基金(例えば、開発援助委員会(DAC)等への基金)の廃止を提案しており、これは今後のインフラ投資の優先順位に影響を与える可能性があります。

IIJAの期限切れに伴う「資金の崖」のリスクも指摘されています。2026年9月30日にIIJAの資金提供が終了すると、建設業界は資金不足に直面する可能性があり、プロジェクトの遅延や中止につながる懸念があります。このため、業界団体は、IIJAの成功を基盤とした新たな長期的なインフラ投資戦略の必要性を訴えています。

また、製造業の復活は米国のインフラ支出に大きな影響を与えています。国内製造業の強化は、サプライチェーンのレジリエンスを高め、新たな雇用を創出するだけでなく、関連するインフラ(輸送、エネルギー、通信など)への投資を加速させています。これは、IIJAの目標達成を後押しする重要な要素となっています。

カナダ:国家インフラ計画の進捗と2026年3月の主要発表

カナダの国家インフラ計画は、全国のコミュニティを支援し、経済成長を促進するための広範な取り組みです。2025年予算で承認された5カ年計画では、総額510億カナダドルが地方インフラに投じられることが発表されました。この計画は、住宅、公共交通機関、グリーンインフラ、コミュニティインフラなど、多岐にわたる分野を対象としています。

2026年3月27日前後には、いくつかの重要な発表がありました。特に注目すべきは、マーク・カーニー首相が「Build Communities Strong Fund」の立ち上げを発表したことです。この基金は、地方自治体が直面するインフラの課題に対処するためのもので、最初のプロジェクト群も同時に発表されました。

住宅供給の増加は、カナダ政府の最優先事項の一つであり、これを目的とした法案(Bill C-26)が導入されています。2026年3月26日には、連邦政府が州および準州に対し、住宅関連で17億カナダドルの資金移転を計画していることが発表されました。これは、住宅の建設を加速し、手頃な価格の住宅をより多くのカナダ国民に提供するための具体的な措置です。

北部地域への具体的な投資も進められています。例えば、カナダ政府はイヌヴィックのインフラ整備拡充を発表しており、これは北部地域の生活の質を向上させ、経済機会を創出することを目的としています。これらの投資は、遠隔地のコミュニティが直面する独自の課題に対処し、全国的なインフラネットワークを強化する上で不可欠です。

カナダのインフラ計画は、長期的な視点に立ち、気候変動への適応、経済の多様化、そしてすべてのカナダ国民のためのより良い生活環境の構築を目指しています。2026会計年度の部門別計画では、住宅、インフラ、コミュニティ省がこれらの目標達成に向けた具体的な戦略と優先事項を詳述しています。

Reference / エビデンス