グローバルサウスの多角外交:2026年3月15日時点の主要新興国の政治的自律性

2026年3月15日、世界はグローバルサウスに属する主要新興国が、従来の国際秩序に縛られない多角的な外交を展開し、政治的自律性を追求する動きを加速させている状況を目の当たりにしています。中国のアフリカに対する経済的コミットメント、インドのBRICS議長国としてのリーダーシップ、G77と中国による国際金融システム改革への要求、ASEANの地域安全保障への対応、ブラジルと南アフリカの地域的影響力強化など、各国が具体的な行動と発言を通じて、国際社会における存在感を高めています。

中国の対アフリカ戦略:ゼロ関税措置と多角的な協力強化

中国はアフリカ諸国との外交関係樹立70周年を記念し、対アフリカ戦略を一層強化しています。2026年3月8日に王毅外相が行った記者会見では、中国が2026年5月1日より、53のアフリカ諸国に対し100%のゼロ関税措置を全面実施すると発表されました。この措置は、アフリカの輸出業者に新たな経済的機会をもたらし、中国・アフリカ間の貿易を促進することが期待されています。王毅外相は、「中国の心はグローバルサウスにあり、中国の根はグローバルサウスにある」と述べ、中国とアフリカが「運命共同体」を構築するための具体的なステップとして、このゼロ関税措置の重要性を強調しました。

インドの外交政策転換:非同盟からBRICSリーダーシップへ

インドは2026年1月1日にBRICSの議長国に就任し、「回復力、革新、協力、持続可能性のための構築」をテーマに掲げ、外交政策において顕著な転換を見せています。2026年1月から3月にかけてのインドの外交政策は、従来の非同盟主義から「リーダーシップ」へと移行し、戦略的自律性を維持しつつ、BRICS内での影響力拡大を目指す具体的な動向が確認されています。インド政府関係者は、BRICSが多極化する世界において、グローバルサウスの声を代表する重要なプラットフォームであるとの認識を示しており、議長国としての役割を通じて、加盟国間の協力強化と新たな国際秩序の形成に貢献する意向を表明しています。

G77と中国:国際金融・税制改革への要求

グローバルサウス諸国の国際金融システム改革への要求は、国連の場で具体的に提起されています。2026年3月30日にニューヨークで開催されたECOSOCの信用格付けに関する特別会合において、ウルグアイ代表団はG77と中国を代表して声明を発表しました。声明では、現在の信用格付け手法が途上国に構造的な偏りをもたらし、債務負担を悪化させていると指摘されました。 G77と中国は、国際協力における税務問題についても、途上国の利益をより反映した公平なシステムへの改革を強く求めており、国際金融機関の透明性と説明責任の向上を訴えています。

ASEANの地域安全保障と多角的外交

ASEAN諸国は、地域および世界の平和と安定に対する脅威に対し、多角的な外交を通じて対応しています。2026年3月13日に開催された中東情勢に関するASEAN外相特別会合の結果声明では、ASEANが中東における紛争激化に対して深刻な懸念を表明し、国際法の尊重と地域および世界の平和と安定への脅威に対処するための具体的な呼びかけを行いました。 2026年のASEAN議長国であるフィリピンは、地域内のエネルギー安全保障の強化や、主要な国際アクターとの多角的な対話を通じて、地域の安定と繁栄に貢献する重要な役割を果たすことが期待されています。

ブラジルと南アフリカ:多角的外交と地域的自律性の追求

ブラジルと南アフリカは、それぞれの地域において多角的な外交と地域的自律性を追求しています。ブラジルは2026年4月7日に南大西洋平和協力地帯(ZOPACAS)の議長国に就任し、多角主義と南南協力を通じて地域的影響力を強化しています。 これは、南大西洋地域の平和と安全保障を確保し、持続可能な開発を促進するためのブラジルのコミットメントを示すものです。一方、南アフリカは2026年2月11日にアフリカ連合平和安全保障理事会に選出されました。 南アフリカ国際関係協力省(DIRCO)の声明によると、同国はアフリカ大陸の平和、安定、開発を優先する外交政策を推進しており、アフリカの課題に対するアフリカ主導の解決策を支持する姿勢を明確にしています。

Reference / エビデンス