深海採掘の国際基準策定、環境・資源の論理、そして南方の課題:2026年4月23日時点の動向
2026年4月23日現在、地球の深海底に眠る膨大な鉱物資源を巡る国際社会の議論は、資源確保の必要性と海洋環境保護の切迫した課題が複雑に絡み合い、依然として混迷の度を深めている。国際海底機構(ISA)による商業的深海採掘の国際基準「マイニング・コード」の策定は難航しており、各国や環境NGOからは環境保護の強化を求める声が日増しに高まっている。特に過去48時間においても、非公式協議や専門家会合での議論が活発に行われている可能性があり、その動向が注目される。
国際海底機構(ISA)による規制策定の現状と課題
国際海底機構(ISA)における深海採掘の国際基準(マイニング・コード)策定は、2026年4月23日現在も進行中であり、その道のりは依然として険しい。2023年7月の「2年ルール」期限切れ以降、規制不在の状況が続いており、深海資源開発を推進したい国々と海洋環境保護を優先する国々との間で意見の隔たりが大きいことが指摘されている。
2026年3月に開催されたISA理事会では、採掘コードの主要な要素に関する議論が進められたものの、具体的な合意形成には至らなかった。特に、環境保護基準の厳格化を求める声が強く、採掘活動が海洋生態系に与える影響への懸念が主要な論点となっている。7月に予定されている次期理事会での環境基準改訂案提出についても、その内容や採択の見通しは不透明感を増している。
こうした国際的な規制策定の停滞を背景に、米国海洋大気庁(NOAA)は2026年1月21日、深海底採掘規制の改定を最終決定した。この新規則は、探査と商業採掘の許可プロセスを統合し、環境アセスメントとパブリックコメント期間を半減させることで、産業界が深海底にアクセスする際のハードルを下げたものだ。この動きに対し、国際社会からは海洋管理を損なう危険な近道であるとの批判が上がっている。実際、メタルズ・カンパニーは、この規則改定後、太平洋のクラリオン・クリッパートン地帯における65,000平方キロメートルの採掘を直ちに申請しており、これは当初の申請の2倍以上に相当する規模である。
深海生態系への環境影響と国際社会の懸念
2026年4月23日時点において、深海採掘が引き起こす環境破壊への懸念は国際的に高まっており、過去48時間で新たな科学的報告やNGOからの提言が発表されている可能性も考慮される。深海は地球上で最も手つかずの生態系の一つであり、その生物多様性や生態系サービスはまだ十分に解明されていない。
採掘活動は、海底の生息地を物理的に破壊するだけでなく、採掘によって巻き上げられる堆積物プルームが広範囲に拡散し、光の透過を妨げたり、生物の呼吸器系に影響を与えたりする可能性がある。また、採掘プロセスで放出される可能性のある有毒物質が、深海の食物連鎖に悪影響を及ぼすことも指摘されている。研究によると、海底生物が採掘から回復するには、仮に回復したとしても数十年かかるとされており、深海底の80%がまだ測量されていない現状では、何を破壊しようとしているのかを理解するための基礎データが不足しているとの警告も発されている。
こうした懸念を受け、深海採掘の停止を求める国際的な動きは加速している。英国政府は2023年10月30日、深海底での商業的鉱物資源採掘について、生態系への影響を理解するに十分な科学的証拠が得られるまで、一時停止(モラトリアム)を支持すると表明し、これにより一時停止を求める国は25カ国に増加した。また、英金融シンクタンクNGOのプラネット・トラッカーは、深海採掘が陸上採掘よりも気候変動への影響が大きい可能性を指摘し、海底での炭素隔離・貯蔵機能が半永久的に失われるリスクを強調。金融機関に対し、深海採掘への支援中止を要請している。
重要鉱物資源の確保と日本の深海採掘戦略
2026年4月23日現在、低炭素技術への移行に伴う電気自動車や再生可能エネルギーシステムなどに不可欠な重要鉱物資源の需要増大は、深海採掘を推進する主要な動機となっている。日本は、資源安全保障の観点から深海採掘に積極的に関与しており、過去48時間で日本の排他的経済水域(EEZ)内での資源調査や技術開発に関する進捗が報告されている可能性も考慮される。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、2026年1月13日に深海調査船「ちきゅう」を清水港から出港させ、東京から南東へ約1,900km離れた南鳥島近海で、水深約6,000mからレアアースを豊富に含む泥を採掘する世界初の持続的な試みを開始した。この初期テストが成功すれば、2027年1月には同海域で350トン/日の本格的な採鉱試験を行い、商業的な採掘が可能かどうかを評価する予定だ。南鳥島沖に埋蔵されていると推計される約16百万トンものレアアース泥は、地球の需要を100年分供給できる可能性を秘めており、中国が世界のレアアース供給の大部分を支配する現状において、日本の調達源多様化と戦略的脆弱性軽減に大きく貢献すると期待されている。
日本は、国際海底機構(ISA)との間でマンガン団塊とコバルトリッチクラストの2つの探査契約を締結しており、北西太平洋地域環境管理計画(REMP)への貢献を通じて、深海底鉱物資源開発のための環境管理に関する国際的なルール策定にも積極的に関与している。また、日本は環境保護と資源確保のバランスを取る慎重な政策を掲げており、泥を汲み上げた後の「戻し水」が海域の生態系に与える影響については、長期間のモニタリングが続けられている。2026年3月14日には、日米両首脳が2025年10月に署名した「採掘および加工を通じた重要鉱物およびレアアースの供給確保のための日米枠組み」に基づき、東京都内で「日米鉱業鉱物金属投資相会合」が開催され、両国および世界全体のサプライチェーン強化に資する具体的なプロジェクトを支援することで合意している。
Reference / エビデンス
- 深海採掘ウォッチ 2024年 第1号 | PARC | 特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター
- 深海底採掘に関するNOAAの新規則:海洋管理を損なう危険な近道 - The Ocean Foundation
- 海洋鉱物資源開発に係る国際動向及び国際法について
- Comments on the Draft Strategic Plan for the International Seabed Authority for the Five-year Period 2024-2028
- 深海採掘ウォッチ 2024年 第1号 | PARC | 特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター
- 2024年XNUMX月の国際海底機構交渉における転換点 - 海洋財団 - The Ocean Foundation
- 深海採掘ウォッチ 2024 第2号 | PARC | 特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター
- 【国際】NGO、海底資源採掘論文を分析。金融機関に海底資源開発への支援中止要請
- 【報告書】海より深い欲望 〜採掘問題研究会より深海採掘の問題点を報告 | PARC
- 深海採掘の影響調査の第3フェーズが開始 - 海洋技術
- 海底資源開発のジレンマ(太平洋諸島)
- 深海底鉱物資源開発のための環境管理に関するワークショップ~国際海底機構によるルール策定に貢献
- 日本の深海採鉱戦略(2023‒2025):立場、政策、および活動|Hafnium - note
- 【レアアース採掘】本当に大丈夫?深海採掘の問題を考える - Mui
- 海洋鉱物資源開発に係る国際動向及び国際法について