東亜:中国EVバッテリー(CATL/BYD)の供給支配

2026年4月23日、東亜地域における電気自動車(EV)バッテリー市場は、中国の主要メーカーであるCATL(寧徳時代新能源科技)とBYD(比亜迪)によって圧倒的な支配下に置かれています。両社は中国国内市場のみならず、グローバル市場においてもその存在感を急速に拡大しており、EV産業のサプライチェーン全体に多大な影響を与えています。特に、最新の急速充電技術の発表や市場シェアの動向は、この支配力がどのように確立され、次世代技術の競争が今後の勢力図にどのような影響を与えるかを示唆しています。

中国国内市場におけるCATLとBYDの圧倒的シェア

2026年3月の中国国内車載電池市場において、CATLとBYDは圧倒的な市場支配力を示しました。CATLの搭載量は15.3GWhに達し、市場シェアは45.54%を占めました。一方、BYDの搭載量は6.0GWhで、市場シェアは17.83%でした。両社を合わせると、中国国内市場の63.37%を占めることになり、その支配的な地位が明確に示されています。この期間、CATLのシェアは微減したものの、BYDはシェアを増加させており、両社の間で激しい競争が繰り広げられていることがうかがえます。

グローバル市場における中国勢の存在感と成長

グローバル市場においても、中国メーカーの存在感は増しています。2026年1月から2月にかけてのグローバルEVバッテリー搭載量において、中国メーカー全体が市場の60%以上を占めました。個別の企業では、CATLがグローバル市場で42.1%のシェアを獲得し、首位を維持しています。BYDもまた、グローバル市場でのシェアを拡大しており、特に海外市場での搭載量は前年同期比で100%以上の増加率を記録しました。このデータは、中国勢が世界規模でのEVバッテリー供給網支配を加速させている現状を明確に示しています。

CATLとBYDの技術競争と急速充電技術の進化

技術競争の面では、CATLとBYDは急速充電技術でしのぎを削っています。2026年4月21日、CATLは第3世代「神行(Shenxing)」LFPバッテリーを発表しました。このバッテリーは、わずか6分で10%から98%まで充電可能であり、冬季の低温環境下でも優れた充電性能を発揮するとされています。これは、内部抵抗の低減や熱管理システムの最適化によって実現されました。翌日の4月22日には、BYDが「Blade Battery 2.0」を発表し、CATLの技術に追随する姿勢を見せました。BYDのバッテリーもまた、極めて短い時間での充電を可能にし、特に安全性と耐久性に重点を置いていると報じられています。この急速充電技術の進化は、EVの利便性を飛躍的に向上させ、消費者のEVシフトをさらに加速させるものと期待されています。

サプライチェーン支配と地政学的影響

中国はEVサプライチェーン全体、特にバッテリー分野で支配的な地位を確立しています。この支配力は、世界のEV産業に大きな地政学的影響を与えています。2026年の米国市場では、EV税控除の終了により販売が鈍化すると予測されており、中国製バッテリーへの依存度が高いEVメーカーにとっては課題となる可能性があります。一方、日本市場では、EVバッテリー部品の市場規模が2026年から2034年にかけて拡大すると予測されていますが、日本企業がイノベーションのやり方を忘れ、EV分野で後退しているとの指摘もあります。

また、中国は2026年4月1日にEVバッテリーリサイクルに関する新たな規則を施行しました。この新規則は、バッテリーのライフサイクル全体にわたる管理を強化し、資源の持続可能性を確保することを目的としています。これは、中国が単なる生産国に留まらず、EVバッテリーのエコシステム全体をコントロールしようとしていることを示唆しています。このような動きは、世界のEV産業における中国の支配力をさらに強固なものにし、国際的なサプライチェーン戦略に大きな影響を与えるものと見られています。

Reference / エビデンス