日本:経済安全保障における半導体供給網の防衛戦略と最新動向(2026年4月15日)

2026年4月15日、日本は経済安全保障の要諦として、半導体供給網の強靭化に国家的な注力を続けている。政府は「経済安全保障推進法」を基盤に政策を強化し、国内製造基盤の中核を担うRapidusへの大規模投資を継続。さらに、国際的な連携と輸出規制の動向を注視しながら、先端半導体の安定供給確保に向けた多角的な戦略を展開している。

経済安全保障推進法と半導体戦略の強化

日本の半導体供給網の安定化は、2022年に施行された経済安全保障推進法によって大きく推進されている。同法は、重要物資の安定供給確保を目的とし、半導体をその中核に位置付けている。2026年2月12日に公開されたCIOの記事によると、半導体は「特定重要物資」に指定されており、供給途絶リスクの低減に向けた取り組みが加速している。具体的には、サプライチェーンの強靭化や国内生産基盤の強化が図られている状況だ。

さらに、政府は2026年3月19日に経済安全保障推進法の改正案を閣議決定し、衆議院に提出した。この改正案は、重要物資の安定供給確保に向けた支援措置をさらに拡充するものであり、企業の予見可能性を高め、投資を促進する狙いがある。

制度運用面では、重要物資の安定供給確保計画の申請受付が定期的に行われており、2026年4月7日からは第5回供給確保計画の申請受付が開始された。これにより、半導体関連企業は、供給網強靭化のための設備投資や研究開発に対して政府からの支援を受ける機会が提供されている。

Rapidusを中心とした国内半導体製造基盤の強化

国内半導体製造基盤の強化において、次世代半導体の国産化を目指すRapidusへの政府支援は極めて重要だ。Rapidusは2nm(ナノメートル)半導体の量産化を目標に掲げ、2027年の量産開始を目指している。

この目標達成に向け、政府は2026年4月11日、Rapidusに対し6,315億円の追加支援を発表した。これにより、政府によるRapidusへのR&D支援の累計額は2兆3,540億円に達し、日本の半導体産業復権への強い意志を示している。

Rapidusの取り組みは着実に進展しており、2026年度の計画はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)によって承認された。また、先端半導体の開発・評価を加速させるための解析センターも開所されるなど、2027年の量産開始に向けた具体的な進捗が見られている。

半導体市場の動向と国際連携・輸出規制

2026年の半導体市場は、AI(人工知能)需要の爆発的な拡大を背景に、力強い成長が予測されている。特に、AI向け半導体の需要増は、高性能メモリの不足やデータセンターへの設備投資の拡大を招いている。

このような市場環境の中、日本の半導体製造装置産業も活況を呈しており、2026年度の半導体製造装置販売高は前年度比12%増の5兆5,004億円に達すると予測されている。これは、世界的な半導体需要の高まりと、日本の製造装置メーカーの高い技術力が背景にある。

一方で、国際的な輸出規制の動きは、日本の半導体供給網に大きな影響を与えている。2026年4月には、米議会で超党派の「MATCH Act(Multilateral Alignment of Technology Controls on Hardware Act)」が提出された。この法案は、先端技術の輸出管理における国際的な連携を強化することを目的としており、日本を含む同盟国との協調が求められる。

日本は、米国をはじめとする友好国との連携を深めながら、半導体関連技術や製品の輸出管理を適切に行い、経済安全保障を確保していく方針だ。国際的な規制動向を注視し、国内産業への影響を最小限に抑えつつ、サプライチェーンの安定化を図ることが喫緊の課題となっている。

Reference / エビデンス