グローバルサウス:主要新興国の多角外交と政治的自律性

2026年4月9日、国際社会は多極化の波に洗われ、グローバルサウスと呼ばれる新興国群がその影響力を急速に拡大している。これらの国々は、既存の国際秩序に新たな視点をもたらし、政治的・経済的自律性を追求する多角的な外交戦略を展開している。特にBRICSの拡大は、西側主導の国際機関に対抗する新たな選択肢として注目を集めている。

多極化する国際秩序とグローバルサウスの台頭

2026年4月7日から4月11日にかけて報じられたニュースは、グローバルサウスが多極化する国際秩序において、その役割と影響力を拡大している現状を明確に示している。中国やインドといった主要国は、多極化を推進する上で重要な役割を担っており、既存の国際機関の形骸化が進む中で、新たな連携の形成を主導している。中国外務省は、グローバルサウスが多極化世界を促進する主要な原動力であると強調している。また、多極化する世界では、新たな連携と流動的な同盟が築かれつつあるとの見方も示されている。

2026年3月には、多極化する国際秩序におけるグローバルサウスの挑戦が議論され、その影響力の増大が指摘された。日本政府も「令和8年版外交青書」の巻頭言で、国際社会が歴史的な転換期にあり、グローバルサウスの重要性が増していることを認識している。中東情勢などの地政学的変化も、多極化の動きを加速させており、イラン戦争後の世界の見取り図が大きく変化する可能性も指摘されている。

主要新興国の多角外交戦略とBRICSの役割

グローバルサウスの主要新興国は、多角的な外交戦略を展開し、政治的自律性を追求している。その象徴ともいえるのが、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の動向である。2026年にはインドがBRICSの議長国を務め、第18回BRICSサミットの準備が進められている。インドはすでに2026年の議長国任期を開始し、初のBRICS調整官会議を開催した。

BRICSは、西側主導の国際機関に代わる選択肢として位置づけられており、その拡大は国際秩序の多極化をさらに加速させている。特にアフリカ諸国はBRICSへの加盟に強い意欲を示しており、「より多くのアフリカ諸国がBRICSに加盟することを望む」との声も上がっている。これは、グローバルサウスが既存の枠組みにとらわれず、自らの利益と発展のために新たな協力関係を模索している証左と言える。

政治的自律性と経済的自立への追求

グローバルサウスの国々は、政治的自律性と経済的自立を追求するため、様々な取り組みを進めている。2026年4月8日から4月10日にかけての報道では、大国への技術依存からの脱却や、サプライチェーンの多様化・強靭化が喫緊の課題として浮上している。例えば、最先端半導体における米中のチョークポイントは、各国が技術自立を目指す上で直面する課題を浮き彫りにしている。

中東情勢などの地政学的リスクも、各国の経済的自立への追求に大きな影響を与えている。イラン戦争が世界経済を停滞させる可能性が指摘される一方で、米国がエネルギー優位性によって耐えうるとの見方もある。また、フィリピンではガソリン価格の高騰が国民生活を圧迫しており、トランプ外交と唯一の製油所が石油争奪戦を招いているとの分析もある。このような状況下で、各国は重要鉱物やエネルギー、モビリティー、宇宙分野での協力強化を通じて、サプライチェーンの安定化と経済的自立を目指している。経団連も2026年1月8日に「グローバルサウスとの連携強化に向けて」と題する提言を公表し、その重要性を強調している。

グローバルサウスとの連携強化と日本の外交

日本は、多極化する国際秩序の中で、グローバルサウスとの連携強化を外交の重要な柱と位置づけている。2026年4月6日から4月10日までの日本の外交動向を見ると、その戦略が明確に表れている。外務省は、2026年の業務説明会で「ODA×OSAクロストーク」と題し、グローバルサウス連携のための戦略的ツールとしての政府開発援助(ODA)と政府安全保障能力強化支援(OSA)の活用について議論している。

「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想も、グローバルサウスとの連携強化と密接に関連している。日本は、FOIPを通じて、法の支配に基づく国際秩序の維持・強化を目指し、グローバルサウスの国々との協力関係を深化させている。経団連は、グローバルサウスとの連携強化が日本の国益に資するとの提言を発表しており、日本政府も「令和8年版外交青書」で、グローバルサウスとの関係強化を重視する姿勢を示している。中東における「グレーゾーン」戦略の重要性も指摘されており、日本の国益を最大化するための多角的なアプローチが模索されている。

Reference / エビデンス