グローバルサウス、非米ドル決済網構築と通貨多極化を加速:2026年4月7日時点の最新動向

2026年4月7日、世界経済の舞台裏では、グローバルサウス諸国が米ドルへの依存を減らし、独自の決済網を構築する動きが加速している。これは、国際通貨システムの多極化を促し、地政学的リスクと相まって世界の金融市場に新たな潮流を生み出している。

BRICS諸国による脱ドル化戦略と新たな決済システムの進展

BRICS諸国は、米ドルからの脱却を目指し、非米ドル決済網の構築を積極的に推進している。その象徴ともいえるのが、2026年の段階的な稼働を目指す「Brics Pay」の導入計画である。この新たな決済システムは、加盟国間の貿易決済を自国通貨で行うことを可能にし、ドルの影響力を低下させることを目的としている。

特に、中国とロシアの間では、エネルギー取引における人民元決済の拡大が顕著である。これにより、両国は米ドルの介入を受けずに経済活動を行う基盤を強化している。また、ブラジルは2026年4月6日時点で、中央銀行の準備資産に42トンもの金を新たに追加し、ドル保有を削減する具体的な動きを見せた。これは、BRICS諸国が金準備を増やすことで、自国通貨の信頼性を高め、ドルの代替としての地位を確立しようとする戦略の一環とみられる。

こうした脱ドル化の動きは、仮想通貨市場にも影響を与えている。2026年4月6日には、ビットコイン価格が69,246ドルを記録するなど、非中央集権的なデジタル資産への関心が高まっている状況がうかがえる。

中国の決済システムとデジタル通貨による通貨多極化の推進

中国は、非米ドル決済網の強化とデジタル人民元の普及を通じて、通貨多極化の推進役を担っている。中国のクロスボーダー銀行間決済システム(CIPS)は、2026年2月に規制変更が発効し、香港ドルを含む外貨での決済処理に対応するよう拡張された。これにより、CIPSはより多くの国や地域との間で、米ドルを介さない直接決済を可能にし、グローバルサウスにおける通貨多極化に大きく貢献している。

さらに、BRICS諸国は2026年2月17日にブラジルで新しい決済システム「DCMS」を導入した。これは、加盟国間の貿易決済を効率化し、米ドルに依存しない金融インフラを構築するための重要な一歩である。また、2026年4月6日時点では、「人民元国際化2.0」の動向が活発に議論されており、中国が人民元の国際的な地位をさらに高めようとしていることが示唆されている。

日本のグローバルサウス連携強化と非ドル決済への関与

日本もまた、グローバルサウスとの連携を強化し、非ドル決済の動向に注目している。2026年4月7日現在、日本のステーブルコイン推進は「世界で最も現実的な暗号資産の動向」と評されており、デジタル通貨の国際的な枠組み構築において重要な役割を果たす可能性を秘めている。

経済産業省は、2026年3月30日に令和7年度補正予算「グローバルサウス未来志向型共創等事業」の公募を開始した。この事業は、グローバルサウス諸国との経済協力を強化し、持続可能な成長を共に目指すことを目的としている。また、2026年4月6日には日本貿易会ゼミナール「国際秩序の変動と日・ASEAN関係」が開催され、国際情勢の変化とアジア地域における日本の役割について議論が交わされた。これらの動きは、日本がグローバルサウスとの関係を深め、多様な決済手段の可能性を探る姿勢を示している。

地政学的リスクと通貨市場への影響

中東情勢の緊迫化は、世界の金融市場、特に通貨の多極化の動きに複雑な影響を与えている。2026年3月31日時点の三菱UFJ銀行のレポートでは、中東情勢の緊迫化による原油価格上昇と、それに伴う「有事のドル買い」の発生が指摘されている。これは、国際的な不確実性が高まる中で、依然として米ドルが安全資産としての地位を保っていることを示している。

しかし、中東戦争の影響は世界経済全体に波及しており、国際通貨基金(IMF)は、近日中に世界成長率見通しを下方修正し、金融支援需要が最大500億ドル(約8兆円)に増えるとの見方を示している。このような状況下で、2026年3月30日朝方にはドル円が一時160.47の高値を記録するなど、為替市場は不安定な動きを見せている。地政学的リスクは、通貨の多極化を促す一方で、短期的なドルの需要を高めるという二律背反的な影響を及ぼしているのが現状である。

Reference / エビデンス