日本:エネルギー政策の転換と原子力発電再稼働の推移(2026年04月04日時点)

2026年4月4日、日本はエネルギー政策の大きな転換点に立っています。国際情勢の不安定化と国内の電力需給逼迫への懸念が高まる中、政府はエネルギーの安定供給と脱炭素化の両立を目指し、原子力発電の再稼働を加速させる方針を明確に打ち出しています。特に、直近の原子力規制委員会の動きや経済産業省の見通しは、この政策転換の具体的な進捗を示しています。

日本のエネルギー政策の新たな方向性

日本政府は、2025年2月に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」に基づき、2040年度の電源構成目標として、再生可能エネルギーを4~5割程度、原子力を2割程度、火力を3~4割程度とする方針を掲げています。この計画は、S3E(安全性、安定供給、経済効率性、環境適合性)の原則を維持しつつ、エネルギー自給率の向上と脱炭素社会の実現を目指すものです。

国際情勢の不安定化は、日本のエネルギー政策に直接的な影響を与えています。経済産業大臣は、来る4月6日にも中東情勢に関する原油調達について言及する予定であり、エネルギー安全保障への意識の高まりを示しています。また、2026年4月4日に更新された「ホルムズ海峡危機に関する報告書」では、国際情勢の緊迫化を背景に、停止中の原子力発電所の早期再稼働に向けた法整備の検討に言及しており、国際的なリスクが国内のエネルギー供給体制に与える影響の大きさが浮き彫りになっています。

国内の電力需給に関しても、具体的な対策が進められています。経済産業省が2026年3月27日に公表した2026年夏の電力需給見通しでは、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を前提とすることで、最も厳しいとされていた東京電力管内においても、安定供給に必要な供給余力(9月の東電管内の供給予備率が4.0%)を確保できる見通しが示されました。さらに、非効率な石炭火力の稼働制限を2026年4月から1年間限定で解除する方針も決定されており、電力の安定供給を最優先する政府の姿勢が明確になっています。

原子力発電再稼働の現状と今後の見通し

原子力発電所の再稼働は着実に進展しています。2026年3月31日時点で、全国で15基の原子炉が再稼働済みです。また、2026年1月14日時点では、7発電所10基が運転中であり、11発電所23基が停止中となっています。

具体的な動きとしては、柏崎刈羽原子力発電所6号機が2026年2月に発電および送電を開始しました。また、北海道電力泊3号機は2025年7月に設置変更許可を取得し、2027年の早期再稼働を目指しています。

原子力規制委員会も、再稼働に向けた審査を精力的に進めています。2026年4月1日には第1回原子力規制委員会が開催され、原子力発電所の新規制基準適合性審査の状況が議論されました。翌4月2日には、第1404回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合が開催され、個別の発電所の審査が詳細に検討されました。さらに、4月3日には原子力規制庁の定例ブリーフィングが行われ、柏崎刈羽原子力発電所6号機の長期施設管理計画に係る審査の進捗が議論されるなど、対象日直近でも活発な動きが見られています。これらの動きは、原子力発電所の安全確保と再稼働に向けた政府および関係機関の強い意志を示しています。

Reference / エビデンス