北米:連邦インフラ投資計画の予算配分と執行状況(2026年3月24日時点)
北米各国では、経済成長の促進と競争力強化を目指し、連邦レベルでの大規模なインフラ投資計画が進行している。2026年3月24日現在、米国、カナダ、メキシコはそれぞれ独自の戦略に基づき、予算配分と執行を進めている。特に、気候変動対策、製造業の国内回帰、官民連携が各国の計画において重要な要素となっている。
米国の連邦インフラ投資計画:予算と進捗
米国では、2021年に成立した超党派インフラ投資・雇用法(IIJA)が、引き続きインフラ投資の主要な推進力となっている。2026年度の予算配分では、二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)関連技術に重点が置かれており、実証プロジェクトに25億ドル、展開プロジェクトに35億ドルが割り当てられている。IIJA全体では、2022会計年度から2026会計年度までの5年間で、CCUS関連に総額121億ドルが投じられる計画だ。
州レベルでも、2026年には大規模なインフラプロジェクトへの資金提供が活発化している。また、製造業の国内回帰がインフラ支出を加速させており、2023年には製造業建設への民間投資が1,900億ドルに達し、前年比で70%増加した。この傾向は2026年も継続すると見込まれており、インフラ投資の拡大を後押ししている。インフラ開発は、米国の両党が合意しやすい分野の一つとされている。
カナダの連邦インフラ投資計画:主要な取り組みと予算
カナダ政府は、2026-27年度の省庁計画において、インフラ投資を主要な優先事項の一つとして位置付けている。連邦インフラ支出に関する議会予算官の最新報告書は、長期的なインフラ投資の見通しを示している。
特に、2026年3月11日の報告によると、オンタリオ州の2026年度予算案が発表され、連邦政府がオンタリオ州の主要なインフラプロジェクトに資金を提供することが明らかになった。これは、特定の地域における具体的なインフラ整備の進捗を示すものだ。カナダのインフラ投資は、都市開発や交通網の改善に重点を置いた代替連邦予算案(2026年)でも議論されている。
メキシコのインフラ投資計画:官民連携と2026年の展望
メキシコ政府は、2026年から2030年までの5年間で、総額5.6兆ペソ(約3,000億ドル超)に上る大規模なインフラ投資計画を発表している。この計画の大きな特徴は、官民連携(PPP)を積極的に活用することで、経済成長を加速させることを目指している点にある。
2026年度のメキシコ経済パッケージには、具体的な予算配分と税制改正の概要が含まれており、インフラ投資を支える財政基盤が示されている。メキシコ経済は、貿易の不確実性があるものの、2026年には緩やかな成長回復が予測されており、インフラ投資がその回復を後押しすると期待されている。この大規模な投資は、国内の物流効率化や地域開発に大きく貢献すると見込まれている。
Reference / エビデンス