グローバルサウスの地域経済共同体発展と貿易障壁の動向(2026年3月20日時点)

2026年3月20日、世界経済はグローバルサウスの台頭と、それに伴う地域経済共同体の深化、そして貿易障壁の複雑な動向に注目している。特に、ASEAN、BRICS、アフリカ、中南米といった主要地域では、経済統合の動きが加速する一方で、保護主義的な政策が国際貿易に影を落としている。

グローバルサウス全体の経済的台頭と政策的支援

グローバルサウスは、世界経済における存在感を急速に高めている。その成長を後押しするため、各国政府や国際機関による政策的取り組みが活発化している。例えば、2026年3月26日には「グローバルサウス金融フォーラム」が開催され、持続可能な開発に向けた金融協力のあり方が議論される予定だ。また、経済産業省は、2026年3月30日に事前周知された「グローバルサウス未来志向型共創等事業」において、グローバルサウスとの連携強化を目的とした予算措置を講じる方針を示している。これらの動きは、グローバルサウスが国際的なグリーン資本の流れを牽引し、コンセンサスから行動へと移行する兆しを示している。

ASEAN経済共同体の深化と貿易課題

ASEANは、2026年に向けた経済戦略を策定し、域内統合の深化を進めている。2026年3月に開催予定の経済大臣会合では、域内貿易の円滑化やデジタル経済の推進など、5つの戦略が提案される見込みだ。これに先立ち、2026年2月25日から27日に開催された第49回ASEAN経済統合ハイレベルタスクフォース(HLTF-EI 49)では、非関税障壁の撤廃に向けた具体的な議論が行われた。ASEANは、2025年には4.5%の経済成長率と3兆2000億米ドルの商品貿易総額を達成すると予測されており、不安定な世界経済の中で経済安全保障を強化する姿勢を示している。

BRICSの拡大と脱ドル化の推進

BRICSは、経済圏としての拡大を続け、貿易における米ドル依存からの脱却を推進している。2026年の拡大により、BRICSは世界のGDPの35%以上、人口の45%を占める見込みであり、その影響力は一層強まるだろう。2023年にはBRICS域内貿易が18%に達しており、2026年3月25日時点の報道では、貿易フローのさらなる拡大可能性が示唆されている。特に、中国がBRICS向け輸出を急拡大させ、欧米向けを凌駕する動きも見られる。これは、世界的な貿易バランスの変化と、BRICS諸国への接近を明確に示している。

アフリカの経済成長と貿易統合の課題

アフリカ経済は、堅調な成長が見込まれている。2026年には4.0%、2027年には4.1%の経済成長が予測されており、世界経済の不確実な状況にもかかわらず、その潜在力は高い。しかし、地域経済統合には依然として課題が残る。2026年3月26日にカメルーンで開幕したWTO第14回閣僚会議(MC14)では、多角的貿易体制の再活性化が議論され、アフリカ貿易の将来が焦点となった。また、2026年3月23日から28日まで開催されたアフリカ・カリブ投資サミット(AACIS)では、40兆米ドル規模の市場開拓に向けた議論が行われた。

中南米の経済統合と貿易政策の変化

中南米地域では、経済統合の進展と貿易政策の変化が顕著である。パナマは中米経済統合プロセスに正式参加し、地域内の連携強化に貢献している。一方、EUはメルコスールとのFTA締結を推進しており、南米の巨大経済圏との統合を強行突破しようとしている。2026年3月26日時点の報道では、ブラジルのBRICS諸国への輸出が欧米向けを上回っていることが示されており、貿易バランスの変化が鮮明になっている。また、地域における右派政権への移行は、対米接近を促し、地域秩序の再編に影響を与えている。

世界的な貿易障壁の動向と保護主義の影響

世界的な貿易障壁の動向は、国際ビジネスに保護主義的な影響を与え続けている。2026年3月26日から30日に実施された調査では、トランプ前大統領の貿易政策への不信感が6割弱に達しており、今後の貿易政策の不確実性が浮き彫りになっている。欧州委員会は2026年3月4日に「産業加速法(IAA)」法案を発表し、重工業の脱炭素化を促進する一方で、域内産業保護の側面も持ち合わせている。国内では、2026年3月の景気動向調査で景気DIが2年6カ月ぶりに悪化しており、世界的な貿易環境の悪化が国内経済にも影響を及ぼしていることが示唆される。

Reference / エビデンス