グローバルサウスの非米ドル決済網構築と通貨多極化の進展:2026年3月の動向

2026年3月20日、世界経済はグローバルサウス諸国による非米ドル決済網の構築と通貨多極化の動きが加速する中で、新たな局面を迎えています。特にBRICS諸国は、独自の決済システムの具体化を進め、国際金融市場におけるドルの支配力に挑戦する姿勢を鮮明にしています。同時に、日本を含む主要国もグローバルサウスとの連携強化に向けた政策を打ち出し、国際秩序の再編が進行しています。

BRICSによる非米ドル決済システムの具体化と通貨多極化の加速

2026年3月、BRICS諸国は非ドル化戦略を一層推進し、統一決済システム「Brics Pay」の導入に向けた具体的な進捗を見せています。このシステムは2026年中の導入が予定されており、加盟国間の貿易決済における現地通貨利用の拡大を強力に後押しすると期待されています。BRICSの拡大は、世界のGDPの35%、人口の45%を占める巨大な経済圏を形成し、ドル離れの動きを加速させる要因となっています。

非米ドル決済網の構築は、BRICS諸国が米国の金融制裁リスクを回避し、自国の経済的自立性を高める上で不可欠な戦略と位置付けられています。この動きは、暗号通貨市場にも影響を与えており、2026年3月9日時点のビットコイン価格は66,243ドルを記録しました。市場センチメントを示す恐怖&欲望指数は「8」と極度の恐怖を示しており、国際情勢の不確実性が投資家のリスク回避姿勢を強めていることがうかがえます。

グローバルサウス連携強化に向けた国際的な動きと日本の政策

グローバルサウス諸国との連携強化は、国際社会における喫緊の課題となっています。2026年3月前後には、グローバルサウスの金融安定化や持続可能な開発を議論する国際会議が複数開催され、多くの国々が参加しました。例えば、2026年3月29日にはアフリカ関連の重要ニュースが報じられるなど、グローバルサウスへの注目度は高まっています。

日本政府もこの動きに積極的に対応しています。自由民主党は「Jファイル2026」において、グローバルサウス諸国との連携強化を重点政策の一つとして掲げています。経済産業省は、グローバルサウスとの経済協力に関する取り組みを強化しており、2025年度補正予算では、グローバルサウス未来志向型共創等事業に約1,546億円を計上しました。 また、2026年3月30日には、同事業の第1回公募に向けた事前周知が行われるなど、具体的な支援策が着実に実行に移されています。 経団連も2026年1月8日に「グローバルサウスとの連携強化に向けて」と題する提言を公表し、官民一体となった取り組みの重要性を強調しています。

「有事のドル買い」と「ドル離れ」の並行現象と為替市場の動向

2026年3月の為替市場では、「有事のドル買い」と「ドル離れ」という一見矛盾する現象が同時に進行しました。中東情勢の緊迫化は、安全資産としてのドル需要を高め、ドル円レートは一時160円台に迫る場面も見られました。3月のドル円予想レンジは152.00円から160.00円とされており、地政学リスクが為替市場に与える影響の大きさが浮き彫りになりました。

一方で、国際通貨基金(IMF)が2026年3月27日に発表したCOFER(外貨準備構成)データによると、2025年12月末時点の世界の外貨準備に占めるドルの比率は56.77%となり、緩やかながらもドル離れの傾向が継続していることが示されました。 この数値は、グローバルサウス諸国が自国通貨や非ドル建て資産の保有を増やす動きを反映していると考えられます。国際情勢の不確実性が高まる中で、ドルは依然として主要な安全資産としての地位を保ちつつも、長期的な視点では通貨多極化の波が着実に押し寄せていることを示唆しています。

Reference / エビデンス