グローバルサウス:多角外交で国際秩序を再構築、自律性追求の動き加速

2026年3月18日、国際社会は「グローバルサウス」と呼ばれる主要新興国の台頭により、既存の国際秩序が大きく変容する転換点に立っている。これらの国々は、多角的な外交戦略を展開し、政治的・経済的、そして技術的な自律性を追求することで、国際舞台における発言力を急速に高めている。

グローバルサウスの多角外交と国際秩序への影響

グローバルサウス諸国は、国際舞台でその存在感を増し、多角的な外交を通じて既存の国際秩序に新たな影響を与えている。中国の王毅外相は3月8日、グローバルサウスの台頭と多国間主義の重要性を強調し、「中国の心はグローバルサウスと共にある」と述べた。また、王毅外相は、グローバルサウスが平和のために発言し、発展を促進すべきだと主張している。これは、主要新興国がBRICSや上海協力機構(SCO)といったプラットフォームを通じて、独立した発展空間を拡大しようとする動きを明確に示している。これらの国々は、特定の超大国に依存することなく、多様なパートナーシップを構築することで、国際的な影響力を強化している。

経済的自律性と持続可能な開発への取り組み

グローバルサウスの主要新興国は、経済的自律性を追求し、持続可能な開発に向けた具体的な取り組みを加速させている。3月26日に開催されるグローバルサウス金融フォーラムでは、国際的なグリーン資本の流れを牽引するためのコンセンサス形成と行動が議論される予定だ。また、戦略的自律性を強化するため、ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)の活用が世界的に急増している。これらのSWFは、国内経済の多様化、インフラ整備、そしてグリーン投資の推進に積極的に利用されており、グローバルサウス諸国が自国の発展優先事項に基づいた経済成長を目指す上で重要な役割を担っている。2026年は新興国にとって飛躍の年となる可能性が指摘されており、特にグリーン投資の分野でグローバルサウスが国際的な潮流を牽引するとの見方もある。

技術主権とデジタル自律性の追求

技術分野、特に人工知能(AI)における自律性の追求も、グローバルサウス諸国の重要な課題となっている。3月21日の「AI主権とグローバル・サウスの第三の道」と題された記事では、外国の技術基盤への依存を避け、独自の発展優先事項に基づいたAI戦略を構築することの重要性が強調された。これは、認知主権とエネルギー回復力を確保し、グローバルサウスが自らの価値観とニーズに合致したデジタル未来を築くための不可欠なステップとされている。重要鉱物のサプライチェーンにおける自律性確保も、技術主権を確立する上で重要な要素であり、各国は資源の安定供給と加工能力の強化に注力している。

地政学的変動と新興国のレジリエンス

中東情勢の緊迫化は、グローバルサウスの主要新興国に深刻な影響を与え、各国のレジリエンス構築の動きを加速させている。2026年3月現在、ホルムズ海峡の封鎖リスクは、エネルギー供給不安と肥料価格の高騰を引き起こし、特にブラジルの農畜産業界ではディーゼル不足と肥料価格上昇への懸念が表明されている。このような経済的打撃に対し、国連はホルムズ海峡に関する専門タスクフォースを設立し、中東に関する国連特使も任命するなど、国際社会は対応策を講じている。しかし、新興国資産は3月に外国人売越額がコロナ禍以来6年ぶりの規模となるなど、地政学的リスクは金融市場にも大きな影響を与えている。グローバルサウス諸国は、こうした変動に対し、国内の経済基盤強化と多様な国際協力の推進を通じて、レジリエンスの構築を急いでいる。

Reference / エビデンス