北米連邦インフラ投資計画、AI・エネルギー・交通・住宅で巨額の資金が動く

2026年3月16日、北米における連邦インフラ投資計画は、AI関連インフラ、エネルギー、交通、住宅、製造業といった主要セクターにおいて、活発な予算配分と執行状況を示しています。特に、米国ではAIインフラへの大規模投資が計画され、カナダでは住宅問題解決に向けた連邦・州政府の連携が強化されています。

米国における連邦インフラ投資の最新動向と主要セクターへの配分

米国では、AI関連インフラへの投資が急速に拡大しています。来たる3月20日には、ソフトバンクグループをはじめとする日本企業連合が、オハイオ州において5兆円規模のAIデータセンターおよび発電施設への投資を発表する予定です。この動きは、AI技術の進化を支える基盤整備への強いコミットメントを示しています。

建設支出の全体的な動向を見ると、2026年1月の米国の建設支出は前月比0.3%減となりましたが、公共建設部門は0.6%増の5,292億ドルに達し、インフラ投資の堅調な進捗を裏付けています。

エネルギーインフラ政策においては、トランプ政権下で天然ガス、石炭、原子力発電の推進が主要な方向性として示されています。 一方、バイデン政権下のインフラ投資雇用法(IIJA)は、炭素回収・利用・貯留(CCUS)技術の発展を強力に後押ししています。2026会計年度には、CO2利用プログラムに約6,938万ドル、CO2輸送インフラに3億ドルが割り当てられるなど、具体的な予算配分が進められています。 しかし、米国ホワイトハウスは、2026会計年度の予算教書で直接空気回収(DAC)等への基金を廃止する提案も行っており、今後の政策動向が注目されます。

カナダの連邦および州レベルのインフラ投資計画と執行状況

カナダでは、住宅問題への対応が喫緊の課題となっており、連邦政府と州政府が連携して大規模な投資を進めています。来たる3月26日には、連邦政府が州・準州に対し、住宅関連資金として17億カナダドルを移転する計画が発表される予定です。

また、同日に発表される予定のオンタリオ州の2026年度予算では、2026-27年度のインフラ投資額として370億カナダドルが計上されており、カナダ史上最も野心的な資本計画の一つとされています。 カナダの住宅・インフラ・コミュニティ省(HICC)は、2026-27年度の総支出計画として104.5億カナダドル超を掲げており、保健インフラ基金には3年間で50億カナダドルが投じられる予定です。 さらに、公共交通基金を通じた投資も継続されており、トロント市には連邦政府から1.83億カナダドルがインフラ・交通プロジェクト資金として提供されています。

北米全体の製造業およびAI関連インフラ投資の拡大

北米全体で、製造業とAI関連インフラへの投資が加速しています。前述の通り、ソフトバンクグループなどによるオハイオ州での5兆円規模のAIデータセンターおよび発電施設への投資は、このトレンドを象徴するものです。

製造業の分野では、2025年1月から9月の間に米国で発表された半導体、電子機器、医薬品分野における投資計画が1.2兆ドル以上に達しており、製造業の復活が米国のインフラ支出を強力に推進しています。 これらの巨額な投資は、北米全体のインフラ開発バリューチェーンに多大な影響を与え、新たな雇用創出と経済成長を促進すると期待されています。

具体的なプロジェクトの進捗としては、米国アトランタ国際空港のAPM(Automated People Mover)システム更新契約が2026年3月に開始される予定であり、交通インフラの近代化も着実に進められています。

Reference / エビデンス