グローバルサウス:政権交代に伴う資源国有化と投資環境の変動

2026年3月16日、世界は中東情勢の緊迫化とそれに伴うエネルギー市場の激動、そしてグローバルサウス諸国における資源ナショナリズムの台頭という、複合的な課題に直面している。政権交代や地政学リスクの増大は、国際的な投資環境に深刻な不確実性をもたらし、各国は資源確保と経済安全保障の強化に奔走している。

中東情勢の緊迫化とエネルギー市場への影響

本日、中東における地政学リスクの高まりは、世界の金融市場に「リスクオフ」ムードを急速に広げた。原油価格は1バレルあたり約99.91ドルに急騰し、世界の金価格は1オンス5,000ドルを下回る水準で推移している。特に、米国とイランの衝突激化は、戦略的に重要なホルムズ海峡の事実上の封鎖という事態を招き、原油および液化天然ガス(LNG)価格に壊滅的な影響を与えている。国連の報告によれば、この情勢悪化により、アラブ地域はわずか1カ月間で1,500億ドルもの経済的損失を被ったとされている。

グローバルサウスにおける資源ナショナリズムの台頭

このような国際情勢の不安定化は、グローバルサウス諸国および主要国における資源確保の動きを加速させている。中国は3月13日に発表した第15次5カ年計画において、「自立自強」を掲げ、重要物資の国産化を強化する方針を明確に示した。一方、米国は3月4日に「2026年重要鉱物閣僚会合」を開催し、アルゼンチンやエクアドルを含む11カ国と二国間協定を締結することで、重要鉱物のサプライチェーン強化を図っている。日本もまた、3月25日には防衛装備生産施設の国有化を検討していると報じられており、これは広範な資源ナショナリズムの文脈で捉えることができる動きである。

政権交代と資源政策の不確実性

中東情勢の緊迫化は、政権交代や政治的混乱が資源政策に与える影響を浮き彫りにしている。特に、3月16日頃に報じられた中東情勢レポートでは、イラン最高指導者ハメネイ師の殺害がイランの政治体制に深刻な亀裂を生み、ホルムズ海峡の封鎖に直結したと指摘されている。これにより、エネルギー供給の不確実性は一層高まり、韓国政府は3月18日、資源安全保障危機警報を「注意」段階に引き上げるなど、各国はエネルギー安全保障の確保に躍起になっている。

変動する国際投資環境と日本の対応

中東情勢の悪化による「リスクオフ」ムードが世界的に広がる中、グローバルサウスへの投資環境は大きく変動している。日本は、このような状況下でも戦略的な対応を進めている。3月21日には、米国における大規模なエネルギー関連投資、具体的にはオハイオ州のガス火力発電所建設やテキサス州の石油タンカーターミナル開発を推進していると報じられた。これは、エネルギー供給源の多角化と安定確保を目指す日本の姿勢を示している。また、経団連は1月8日にグローバルサウスとの連携強化を提言し、食料・資源・エネルギーの安定供給確保を重視する方針を打ち出している。さらに、3月26日に開催された「2026年グローバルサウス金融フォーラム」では、グリーン投資の重要性についても言及され、持続可能な開発に向けた国際協力の必要性が強調された。

Reference / エビデンス