国際金融システムの最新動向:FSB越境決済強化と日本銀行CBDC議論深化
グローバル金融システム:越境決済の効率化とCBDCの制度設計における最新動向
2026年3月12日、国際金融規制と中央銀行デジタル通貨(CBDC)の分野で重要な進展が確認されました。金融安定理事会(FSB)は越境決済強化に向けた新たな実施段階の開始を発表し、同日、日本銀行も中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会の議事要旨を公表しました。これらの動きは、グローバルな金融システムの効率化と安定性向上に向けた国際的な協調と、各国中央銀行による制度設計の深化を示すものです。
FSB、越境決済強化に向けた新たな実施段階を開始
金融安定理事会(FSB)は2026年3月12日、ロンドンで越境決済サミットを開催し、G20越境決済ロードマップの目標達成に向けた新たな実施段階を開始しました。FSB議長アンドリュー・ベイリー氏は、越境決済をより安価、迅速、透明性があり、アクセスしやすいものとするため、当局と業界に対し行動の強化を促しました。FSBは加盟国に対し、それぞれの管轄区域および広範な地域レベルで決済システムを強化するための具体的な行動計画を策定するよう求めます。また、国際金融協会(IIF)とSwiftも、このロードマップの目標達成を支援する取り組みを表明しています。
日本銀行、CBDC議論を「ディスカッショングループ」へ移行し検討を深化
日本銀行決済機構局は2026年3月12日、「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」第10回会合の議事要旨を公表しました。この会合は2026年2月2日に開催され、パイロット実験の進捗状況や海外のCBDC動向について説明がなされました。今後のCBDCフォーラムの運営に関して、既存のワーキンググループを「ディスカッショングループ」(DG)に統合・再編し、議論の射程を拡大する方向性が示されました。具体的には、ステーブルコイン(SC)やトークン化預金、分散型台帳技術(DLT)関連技術など、より広範な領域を対象として議論を深める方針です。また、CBDC導入時の法制度面については、現行法制度の枠組みを適用し、最小限の法的手当にとどめることが現実的ではないかとの意見が出されています。
国際金融規制の動向:バーゼルIII最終化と各国のアプローチ
国際金融規制の広範な動向としては、2026年3月11日、米金融監督当局が国際的な銀行規制「バーゼルIII」最終化に関する新たな自己資本規制案を近く公表する見通しであることが報じられました。業界幹部によると、この案は当初の想定よりも米国の銀行業界、特に国際金融システム上重要な銀行(GSIB)にとって負担が軽減される内容となる見込みです。GSIBに課される追加資本要件やレバレッジ比率の要件が緩和され、大半の大手行が積み増すべき資本水準は横ばいか、やや減少すると予測されており、国際的な規制環境が各国のアプローチによって調整されつつある現状がうかがえます。
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- FSB kicks off new implementation phase to enhance cross-border payments through public-private partnership - Financial Stability Board 金融安定理事会(FSB)は2026年3月12日にロンドンで越境決済サミットを開催し、G20越境決済ロードマップの目標達成に向けた新たな実施段階を開始しました。FSB議長アンドリュー・ベイリー氏は、当局と業界に対し、越境決済をより安価、迅速、透明性があり、アクセスしやすくするための行動を強化するよう促しました。FSBは加盟国に対し、それぞれの管轄区域および広範な地域レベルで決済システムを強化するための具体的な行動計画を策定するよう求めます。国際金融協会(IIF)とSwiftも、ロードマップの目標達成を支援する取り組みを表明しました。
- 中央銀行デジタル通貨 : 日本銀行 Bank of Japan 日本銀行は2026年3月12日、「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」第10回会合の議事要旨を公表しました。
- 日本銀行決済機構局 「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」第 10 回会合の議事要旨 日本銀行の「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」第10回会合(2026年2月2日開催、議事要旨は3月12日公表)では、パイロット実験の進捗状況や海外のCBDC動向が説明されました。今後のCBDCフォーラムの運営に関して、既存のワーキンググループを「ディスカッショングループ」(DG)に統合・再編し、ステーブルコイン(SC)やトークン化預金、分散型台帳技術(DLT)関連技術など、議論の射程を広げる方向性が示されました。また、CBDC導入時の法制度面については、現行法制度の枠組みを適用し、最小限の法的手当にとどめることが現実的ではないかとの意見が出されました。
- 米当局がバーゼル3最終化の資本規制案近く公表へ、銀行の負担軽減=業界幹部 2026年3月11日、米金融監督当局は、国際的な銀行規制「バーゼルIII」最終化に関する新たな自己資本規制案を近く公表する見通しであることが報じられました。業界幹部によると、この案は当初の想定よりも米国の銀行業界にとって負担が軽減される内容となる見込みで、特に国際金融システム上重要な銀行(GSIB)に課される追加資本要件やレバレッジ比率の要件が緩和され、大半の大手行が積み増すべき資本水準は横ばいか、やや減少すると予測されています。
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