国際金融規制と中央銀行デジタル通貨の最新動向:BIS高官が語る合理化と中国のデジタル人民元政策

BIS高官が金融規制の合理化と新たなリスク対処の重要性を強調

国際決済銀行(BIS)のパブロ・エルナンデス・デ・コス氏は2026年3月4日、ジュネーブの国際通貨銀行研究センターにおける講演で、国際的な金融規制当局が直面する重要な課題について言及しました。同氏は、金融システムの安定性を維持しつつ、デジタル化や気候変動といった新たなリスクに対処しながら、金融規制を合理化していくことの重要性を強調しました。この講演は、国際金融規制の今後の方向性に対する継続的な議論の一端を示唆するものです。

国際金融規制におけるデジタル資産への継続的注力

金融安定理事会(FSB)は、デジタル資産分野への継続的な注力を示しています。FSBは2025年10月に「暗号資産関連の活動に関するグローバルな規制枠組みのテーマ別レビュー」報告書を公表し、各法域におけるハイレベル勧告の実施状況をレビューしました。また、FSBは2026年2月3日に2026年の作業計画を公表しており、進化する経済・金融環境におけるシステミックリスクへの対処、金融規制の近代化、およびレジリエンス強化を通じてグローバルな金融安定を促進するコミットメントを表明しています。

中央銀行デジタル通貨(CBDC)の具体的な進展と政策変更

主要国における中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発と政策調整は進行中です。中国人民銀行は、2025年12月にデジタル人民元をデジタル現金からデジタル預金へ移行させる方針を表明し、2026年1月にはその詳細を規定した「デジタル人民元管理サービス体系および関連金融インフラ整備の一層の強化に関するアクションプラン」を施行しました。これにより、デジタル人民元は中央銀行負債から商業銀行負債へ転換され、預金保険の対象となるとともに、準備金制度に組み入れられています。また、2026年1月1日からは0.05%の利息が付与されています。

国際通貨基金(IMF)もまた、中央銀行デジタル通貨に関する政策支援の動きを強化しています。日本からの資金拠出を受けて作成中の「CBDCハンドブック」は、2026年にかけて残りの章が順次公表され、最新の状況を織り込んでアップデートされる予定です。このハンドブックは、各国の政策当局者がCBDC導入に係る適切な判断とリスク対応を行う上で資することを目的としています。

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Reference / エビデンス