2026年3月:中東緊迫化と中国5カ年計画が示すグローバルサウスの戦略的動向

中東情勢の緊迫化とグローバルサウスの外交的対応

2026年2月28日に米国とイスラエルによるイラン攻撃が開始され、中東情勢は緊迫の度合いを増しています。2026年3月5日付けの報道によると、この事態は国際社会、特にグローバルサウス諸国の外交的スタンスと政治的自律性に影響を与えています。この状況下で、中東地域を含むグローバルサウスの国々は、自国の利益を保護し、国際社会における影響力を維持するための外交戦略を模索しています。

中国第15次5カ年計画の最終決定と新興国の経済的自律性

中国は2026年から2030年を対象とする第15次5カ年計画を策定し、2026年3月の全国人民代表大会(全人代)で最終決定されました。この計画は「質の高い成長」への移行を定着させるための重要な時期と位置づけられており、具体的な成長率の数値目標は示されず、「経済構造の最適化と質の向上を基盤として、GDPの伸びを合理的な範囲内に保つ」と表現されています。計画の要綱では「新しい質の生産力(新質生産力)」の強化が打ち出されており、人工知能(AI)やロボットの活用による無人工場の普及を加速させ、人口減少に伴う労働力不足の克服と強靭なサプライチェーンの構築を目指すものです。この計画は、中国が主要な新興国として経済的自律性を追求する姿勢を示し、他のグローバルサウス諸国に潜在的な影響を与える可能性があります。

多極化する世界におけるグローバルサウスの戦略的立ち位置

中東情勢の緊迫化と中国の新たな5カ年計画の決定は、多極化する国際社会におけるグローバルサウス諸国の戦略的立ち位置に深く関わります。グローバルサウスは、米国や欧州といった伝統的な大国との関係に加え、BRICSなどの枠組みを通じた南南協力の進展や、国連などの多国間主義の場での発言力強化を通じて、政治的・経済的自律性の追求を試みています。これらの動きは、国際秩序の変化の中で、グローバルサウスが自らの影響力を拡大しようとする現状を示しています。

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Reference / エビデンス