国際金融規制と中央銀行デジタル通貨(CBDC)の最新動向:主要国際機関が示す2026年の焦点

国際金融規制の最新動向:BISとFSBが示す2026年の優先課題

国際決済銀行(BIS)のパブロ・エルナンデス・デ・コス氏は、2026年3月4日にジュネーブで開催された講演で、金融安定を維持しつつ新たなリスクに対処するための金融規制の合理化について言及しました。これに先立ち、金融安定理事会(FSB)は2026年2月3日に「2026年の作業計画」を公表し、国際金融安定性確保に向けた主要なアジェンダを提示しています。

FSBの作業計画では、脆弱性評価、ノンバンク金融仲介(NBFI)、デジタル技術革新、暗号資産、オペレーショナル・レジリエンス、規制・監督の現代化、クロスボーダー送金、危機対応と破綻処理、FSB勧告の実施モニタリングとその評価が主要な優先事項として挙げられています。

中央銀行デジタル通貨(CBDC)の進展と国際的な議論

日本銀行は2026年2月2日に「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」第10回会合を開催しました。この会合では、国内のパイロット実験の進捗状況に加え、中国のデジタル人民元が2026年1月から利息付与を開始し世界初の利息付きCBDCとなったこと、デジタルユーロのクロスボーダー利用に関する検討状況など、海外のCBDC動向が議論されました。

中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入は国際的に加速しており、国際通貨基金(IMF)は2025年12月の見解として、断片化や通貨代替といった関連リスクを評価し、適切な規制枠組みを準備する必要性を強調しています。

金融安定性と新技術:規制当局の複合的課題

国際通貨基金(IMF)は2026年3月5日に中東に関する声明を発表しました。また、EYが2026年2月12日に公表した「2026年度グローバル金融サービス規制の展望」では、地政学的な不確実性が国境を越えて事業を展開する金融機関のオペレーショナル・レジリエンスとサイバーセキュリティに懸念をもたらすことが指摘されています。これらの動向は、国際金融システムを取り巻く規制当局が複合的な課題に直面している現状を示しています。

[ Advertisement ]

Reference / エビデンス