北米同盟の再定義と防衛負担議論:深化する戦略的パートナーシップと米国の要求

北米同盟の再編:カナダと日本の戦略的パートナーシップ深化

2026年3月6日、カナダのマーク・カーニー首相は来日し、日本の高市早苗首相との会談後、「日加包括的戦略的パートナーシップに関する共同声明」を発表した。この共同声明では、安全保障・防衛協力、経済安全保障、サプライチェーン、技術的安定性、貿易・投資、エネルギー・食料安全保障といった広範な分野での協力強化が明記された。 両首脳は、インド太平洋地域および北極圏における共通の安全保障上の関心から、両国間の活発な対話と交流の重要性を確認している。また、1月に署名された「防衛装備品・技術移転協定」に基づき、防衛産業間の協業推進に向けた調整を加速することで合意した。北米国家であるカナダが、地理的範囲を超えてインド太平洋地域での安全保障協力を日本と深化させていることは、北米の同盟関係が再定義されつつある現状を示す重要な事例と見られている。

防衛負担の政治的議論:NATO目標と米国の要求

2026年3月3日、ブリュッセルでEUの非公式首脳会合が開催され、スターマー英首相やルッテNATO事務総長も参加し、安全保障に関する協議が行われた。この会合では、トランプ米大統領が欧州同盟国に対し、国防費を国内総生産(GDP)比5%まで増額するよう求めていることへの対応が議論の焦点となった。 米国は北米の主要国として、同盟国に対する防衛負担の増額を強く要求しており、この動きは同盟関係のあり方に政治的な影響を与えている。過去の経緯として、NATO加盟国は2025年に、2035年までに国防費のGDP比を5%とする新たな目標を設定している。

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Reference / エビデンス

  • カナダ政府、日本政府との「日加包括的戦略的パートナーシップに関する共同声明」発表 2026年3月6日、カナダのマーク・カーニー首相が来日し、高市早苗首相と会談後、「日加包括的戦略的パートナーシップに関する共同声明」を発表した。この声明は、安全保障・防衛協力、経済安全保障、サプライチェーン、技術的安定性、貿易・投資、エネルギー・食料安全保障など広範な分野での協力強化を明記している。両首脳は、インド太平洋地域および北極圏における共通の安全保障上の関心から、活発な対話と交流の重要性を確認した。また、1月に署名された「防衛装備品・技術移転協定」に基づき、防衛産業間の協業推進に向けた調整を加速することで合意した。
  • その他諸国の軍事予算 - 日本安全保障戦略研究所(SSRI) 2026年3月3日、ブリュッセルでEUの非公式首脳会合が開催され、スターマー英首相やルッテNATO事務総長も参加し、安全保障について協議された。この会合では、トランプ米大統領が欧州同盟国に対し、国防費を国内総生産(GDP)比5%まで増額するよう求めていることへの対応が議論された。NATOは2026年3月26日、全加盟国(アイスランドを除く)が2025年に国防費のGDP比2%以上の目標を初めて達成したと発表した。また、NATO加盟国は2025年に、2035年までに国防費のGDP比を5%とする新たな目標を設定している。