2026年3月上旬の国際海洋情勢:東シナ海の活動、ホルムズ海峡危機、BBNJ協定の発効
東シナ海における中国の海洋活動と日本の排他的経済水域(EEZ)
2026年3月初旬、東シナ海において1200隻の中国漁船が反転「L字型」の隊列を組んでいるのが確認された。これは米国排除への準備行動である可能性が指摘されている。
東シナ海では、日本と中国・韓国の間で排他的経済水域(EEZ)と大陸棚の境界線が未画定の状態が続いている。日本は中間線に基づく境界画定を主張している一方、中国は沖縄トラフまで自国の大陸棚が自然に延長しているとの立場をとっており、これらの主張が海洋活動の背景にある。
ホルムズ海峡危機:国際航行の自由と地政学的緊張
2026年2月28日、米国とイスラエルはイラン全土に大規模な空爆を実施し、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害した。これに対しイランは、世界のエネルギー供給の動脈であるホルムズ海峡を事実上封鎖する措置をとった。
この事態は、トランプ米政権による国際法違反の軍事行動とされ、世界に衝撃を与えた。2026年3月には、ハメネイ師殺害によるイランの政治的混乱とホルムズ海峡の事実上の封鎖が発生し、原油およびLNG価格が急騰し、日本のエネルギーコストに直接的な影響を及ぼしている。
米国は、エネルギー依存度の高い日本、韓国、英国、フランス、中国を含む諸国に対し、ホルムズ海峡の安全確保のための「多国間連合」への参加と艦船派遣を公に要請している。
国際海洋法秩序の進展:国連公海条約(BBNJ協定)の発効
2026年1月17日、約20年に及ぶ策定作業を経て、国際水域と国際海底における海洋生物の保護と持続可能な利用を図る国際協定である国連公海等生物多様性(BBNJ)協定が発効した。
この協定は、地球の海水面の3分の2以上を占める公海と国際海底域を対象とし、海洋生態系の健全性を確保するための重要な一歩となる。BBNJ協定は、世界の海の3分の2を占める各国管轄権外の海(公海および深海底)における保全と資源利用のための国際ルール不足に対処し、過剰利用と資源開発による生態系の破壊を防ぐことを目的としている。
[ Advertisement ]Reference / エビデンス
- 中国船が尖閣沖で海洋調査か 海上保安庁の巡視船は中止を要求 - ライブドアニュース 2026年3月30日、沖縄県・尖閣諸島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船がパイプやワイヤのような物を海中に下ろしているのが確認された。海上保安庁の巡視船は事前の同意がないとして中止を要求し、中国船は4月2日午後4時ごろにEEZから離脱した。
- 中国調査船、EEZ内で活動 沖縄:時事ドットコム 11管区海上保安本部によると、2026年3月30日午後1時半ごろ、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島の西北西約70キロのEEZ内で中国の海洋調査船が活動しているのを確認した。巡視船が中止を求め、4月2日午後4時ごろ、EEZから離脱した。
- 中国漁船1200隻、3月初旬に東シナ海で反転「L字型」隊列…米国排除へ準備行動か! 2026年3月初旬、東シナ海で1200隻の中国漁船が反転「L字型」の隊列を組んでいるのが確認された。これは米国排除への準備行動である可能性が指摘されている。
- コラム 東シナ海における日中韓間の境界未画定海域と「自制義務」 - 内閣官房 東シナ海では日本と中国・韓国の間で排他的経済水域(EEZ)と大陸棚の境界線が未画定であり、日本は中間線に基づく境界画定を主張している一方、中国は沖縄トラフまで自国の大陸棚が自然に延長しているとの立場をとっている。
- 最近の報道 - 日本安全保障戦略研究所(SSRI) 2026年4月6日、フィリピンで日本、米国、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドが参加する合同軍事演習「サラクニブ」が開始された。陸上自衛隊が約420人の部隊を派遣し、初めて本格参加した。この演習は、南シナ海の領有権を巡り中国と対立するフィリピンとの連携強化、および日米同盟を基軸とした多国間連携の深化を目的としている。
- 南シナ海問題などの協議を再開 - フィリピン - ASEAN経済通信 2026年3月30日までに、フィリピンと中国が領有権を争う南シナ海問題を巡る高官協議を再開した。協議では、石油・ガス分野での協力に向けた初期的な手続きの検討も行われている。
- 2026年ホルムズ海峡危機における中国の戦略的対応:米国主導の艦船派遣要請と多極化する海洋秩序の分析|Takumi - note 2026年2月28日、米国とイスラエルがイラン全土に大規模な空爆を実施し、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害した。これに対しイランは、世界経済にとって重要なエネルギーの動脈であるホルムズ海峡を事実上封鎖した。米国は、エネルギー依存度の高い日本、韓国、英国、フランス、中国を含む諸国に対し、海峡の安全確保のための「多国間連合」への参加と艦船派遣を公に要請した。
- 米国の「力による平和」戦略に組み込まれる日本 - 集中出版 2026年2月末日、米軍がイスラエル軍と共にイラン攻撃を開始した。これはトランプ米政権による国際法違反の軍事行動とされ、世界を震撼させた。
- 2026年3月|国際情勢レポート - いい政治ドットコム 2026年3月、ハメネイ師殺害によるイランの政治的混乱とホルムズ海峡の事実上の封鎖が発生し、原油・LNG価格が急騰、日本のエネルギーコストに直撃した。
- President Trump warns Iran to open the Strait of Hormuz within 48 hours (March 22, 2026) 2026年3月22日、トランプ米大統領はイランに対し、48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しなければ、イラン国内の様々な発電所を攻撃し、徹底的に破壊すると警告した。
- The deadline is "tomorrow morning"... Trump: "If the Strait of Hormuz is not opened within 48 hou... - YouTube 2026年3月21日、トランプ米大統領はイランに対し、48時間以内にホルムズ海峡を完全に解放しない場合、イランの発電所を攻撃し壊滅させると圧力をかけた。これに対しイラン側は、もし発電所への脅迫が実行された場合、ホルムズ海峡を完全に封鎖し、イスラエルの発電所やエネルギーインフラなどを標的とすると警告した。
- 潮目を変える国際海洋条約が発効へ(UN News 記事・日本語訳) 2026年1月17日、約20年に及ぶ策定作業を経て、国際水域と国際海底における海洋生物の保護と持続可能な利用を図る国際協定である国連公海等生物多様性(BBNJ)協定が発効した。この協定は、地球の海水面の3分の2以上を占める公海と国際海底域を対象とし、海洋生態系の健全性を確保するための重要な一歩となる。
- 「国連公海等生物多様性協定(BBNJ協定)」の発効を歓迎 - WWFジャパン 2026年1月17日に発効したBBNJ協定は、世界の海の3分の2を占める各国の管轄権外の海(公海および深海底)における保全と資源利用のための国際ルール不足に対処し、過剰利用と資源開発による生態系の破壊を防ぐことを目的としている。
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