東アジア海洋資源権益の最新動向:日本の深海レアアース開発と中国の南シナ海活動

日本の深海レアアース開発、国産化への第一歩

2026年2月1日、日本の南鳥島沖水深約6000mの海底からレアアース泥の採取に成功しました。地球深部探査船「ちきゅう」によって行われたこの回収は、世界初の試みとして注目されています。2月3日の会見では、経済安全保障と科学技術政策を担当する小野田大臣が、この画期的なプロジェクトが中国へのレアアース依存からの脱却に不可欠であるとの見解を示しました。この開発は、日本の年間需要の数百年分に相当するレアアースの引き上げを目指すものです。

南シナ海における中国の埋め立て活動の継続

2026年2月、英国を拠点とする研究団体オープンソース・センター(OSC)の報告書により、中国が南シナ海・西沙諸島(パラセル諸島)の羚羊礁(アンテロープ礁)周辺で埋め立て活動を拡大していることが明らかになりました。2025年10月から開始された海底の浚渫・埋め立て作業により、すでに15平方キロメートル以上に及ぶ埋立地区域が造成されています。この活動は、中国が南シナ海全域に軍事力を投射するための軍事基地やその他の施設を支援する目的があると指摘されており、新たな滑走路、ミサイル施設、監視設備を提供し、既存軍事拠点のバックアップとして機能する可能性がアナリストから指摘されています。中国の活動は、他国の排他的経済水域(EEZ)や公海内とする他国の主張、および環境への懸念を無視しているとされています。約10年の中断を経て再開された人工島造成活動は、中国本土に比較的近い地域での民間インフラ増強を可能にし、南シナ海が中国の一部であるという主張を強化する機会も与えています。

東アジアの海洋資源権益を巡る対立の構図

日本の南鳥島沖でのレアアース泥採取成功と、中国による南シナ海での継続的な埋め立て活動は、東アジアにおける海洋資源権益を巡る地政学的状況に影響を与えています。日本はレアアース開発を通じて資源の安定供給確保を目指しており、これは経済安全保障上の重要な取り組みと位置づけられています。一方、中国は南シナ海での人工島造成を通じて海洋におけるプレゼンス強化を図っています。中国の羚羊礁における埋め立て活動は、国際法上の主張を無視し、他国の排他的経済水域に干渉する可能性が指摘されており、地域の緊張を高める要因となっています。これらの動向は、東アジアにおける資源の安定供給と海洋安全保障の均衡に影響を及ぼし、地域の地政学的リスクを形成する要素となっています。

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Reference / エビデンス