米国インフラ投資・雇用法(IIJA)の進捗と北米連邦インフラ計画の最新分析
米国:連邦インフラ投資・雇用法(IIJA)の進捗と新たな動向
米国では、送電網の近代化を目指す超党派のREWIRE法案が2026年3月1日に米上院で提出されました。
連邦インフラ投資・雇用法(IIJA)は2021年11月15日に署名され、2022会計年度から2026会計年度までの5年間で総額9,730億ドルを計上し、そのうち5,500億ドルが新規投資として充てられています。2026会計年度における連邦高速道路プログラムの承認額は568億ドルに達しています。
2026年1月31日時点のIIJA執行状況は、約4,961億ドルの資金が制定され、3,603億ドルが義務付けられ、2,137億ドルが支出されており、それぞれ72.62%と43.07%の執行率を示しています。主要な投資分野には、交通(道路、橋梁、公共交通機関)、水インフラ、レジリエンス、ブロードバンドが含まれます。具体的には、交通に2,840億ドル、エネルギー・電力に730億ドル、水に550億ドル、レジリエンスに460億ドルが割り当てられています。
IIJAは2026年9月に期限切れとなるため、高速道路プログラムの再承認が喫緊の課題となっています。また、「Build America, Buy America」法は、手頃な価格の住宅プロジェクトにおいて資材調達要件が建設遅延と追加コストを引き起こすという課題が指摘されています。2026年1月23日には、米国運輸省と連邦高速道路局が国家電気自動車インフラ(NEVI)プログラムの資金を不法に凍結したとする判決が下されました。
カナダ:新「コミュニティ強化基金」の立ち上げとインフラ投資の動向
カナダでは、2025年11月にカナダ初の国家インフラ評価(NIAレポート1)が発表されました。この報告書は、住宅整備を可能にするインフラの必要性に焦点を当てています。
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- Outcomes Tracker - Build Canada 🏗️ 2026年3月19日、ハウジング・インフラ・コミュニティ・カナダは、新たな「コミュニティ強化基金(Build Communities Strong Fund)」を通じてトロントに1億8,300万ドルを初めて支出しました。これにより、既存のカナダ・コミュニティ建設基金(CCBF)が、2026-27年度から10年間で278億ドル、年間30億ドルの継続的な資金を提供する同基金のコミュニティ・ストリームとなることが確認されました。
- Housing, Infrastructure and Communities Canada 2026-27 Departmental Plan 2026年3月13日、ハウジング・インフラ・コミュニティ・カナダ(HICC)は2026-27年度部門計画を発表し、新たな「コミュニティ強化基金(Build Communities Strong Fund: BCSF)」を立ち上げ、2026-27年度から10年間で510億ドルを幅広いインフラプロジェクトに提供するとしました。この基金は、住宅整備を可能にするインフラ(道路、上下水道)、健康関連インフラ、大学・カレッジのインフラなどを支援します。BCSFの州・準州ストリームは10年間で172億ドルを提供します。
- Infrastructure Investment and Jobs Act (IIJA) - Federal Highway Administration 連邦高速道路局(FHWA)のウェブサイトによると、2026年3月5日に「交通管制装置の国家基準;道路および高速道路の統一交通管制装置マニュアル改訂1最終規則」が発表されました。IIJAは2026年9月30日までFHWAのプログラムと活動の基礎を提供し、5年間で3,500億ドルを高速道路プログラムに投資します。
- Federal infrastructure plan could apply to Saskatoon arena district | CBC News 2026年3月30日のCBCニュースによると、連邦ハウジング・インフラ・コミュニティ・カナダ省は、510億ドルの「コミュニティ強化基金」が「コミュニティを強化するインフラプロジェクトに投資する」ことを目的としており、住宅建設も促進すると述べています。
- Infrastructure Investment and Jobs Act (IIJA) Funding Status - Department of Transportation 2026年1月31日時点の米国運輸省の報告によると、連邦インフラ投資・雇用法(IIJA)の資金状況は、約4,961億ドルの資金が制定され、3,603億ドルが義務付けられ、2,137億ドルが支出されました。これは、それぞれ72.62%の義務付け率と43.07%の支出率に相当します。
- The Short Report: March 18, 2026 By Research Money Ottawa announces $35-billion plan for Canada's North 2026年3月18日、カナダ政府は、カナダ北部・北極圏地域を防衛、建設、変革するための350億ドルを超える連邦投資を含む包括的な計画を発表しました。主要プロジェクトには約100億ドルの投資が含まれ、飛行場アップグレード、格納庫、弾薬・燃料施設などのインフラ整備が含まれます。
- Infrastructure Investment and Jobs Act - National Conference of State Legislatures 2026年2月27日のNCSLの更新情報によると、2021年11月15日に署名された超党派の1.2兆ドルのインフラ投資・雇用法(IIJA)は、2026会計年度には主要な連邦高速道路プログラムの承認額が568億ドルに達するとされています。IIJAは、橋梁、RAISE、INFRA、NIPAなどの競争的助成プログラムへの資金も含まれています。
- The Structure and Funding of the IIJA - ACG Advocacy 連邦インフラ投資・雇用法(IIJA)は、2022会計年度から2026会計年度までの5年間で9,730億ドルを計上し、そのうち5,500億ドルが電力・エネルギー、公有地、環境修復、ブロードバンド、レジリエンス、およびすべての交通モードへの新規投資です。この新規投資のうち、2,840億ドルが米国運輸省に、730億ドルが米国エネルギー省に、550億ドルが米国環境保護庁に、460億ドルが米国国土安全保障省に割り当てられています。
- Infrastructure Investment and Jobs Act | US EPA 2026年2月9日の米国環境保護庁(EPA)のウェブサイトによると、IIJAは国の水インフラに500億ドル以上を投資し、スーパーファンドおよびブラウンフィールドサイトのレガシー汚染除去に54億ドルを投資しています。
- IIJA Reauthorization - Caltrans - CA.gov カリフォルニア州運輸局(Caltrans)によると、連邦インフラ投資・雇用法(IIJA)は2026年9月に期限切れとなります。IIJAは、道路、橋梁、公共交通機関、水インフラ、レジリエンス、ブロードバンドを含むインフラに、2022会計年度から2026会計年度までの5年間で5,500億ドルの新規連邦投資を提供します。
- The next phase of U.S. infrastructure - Washington Times 2026年3月26日のワシントン・タイムズ紙によると、米国の道路や橋梁が老朽化しているため、高速道路プログラムの再承認が不可欠であり、現行法は2026年9月30日に期限切れとなります。
- Canadian Infrastructure Council Calls for Evidence for Second National Infrastructure Assessment – RMA - Rural Municipalities of Alberta 2026年4月2日、カナダ・インフラ評議会(CIC)は、第2回国家インフラ評価(NIA)報告書作成のための全国的な証拠募集を発表しました。これは2025年11月に発表された第1回NIA報告書に続くもので、証拠募集は2026年5月31日まで行われます。
- Canadian Infrastructure Council releases first National Infrastructure Assessment - ReNew Canada 2025年11月28日、カナダ・インフラ評議会は、カナダ初の国家インフラ評価(NIAレポート1)を発表しました。この報告書は、人口増加、気候変動、住宅問題に直面するコミュニティが、水・廃水システム、公共交通機関、廃棄物管理などの住宅整備を可能にするインフラの必要性を強調しています。
- TRUMP EFFECT: A Running List of New U.S. Investment in President Trump's Second Term 2026年3月10日のホワイトハウスの発表によると、2026年3月4日、トランプ大統領はホワイトハウスで主要テクノロジー・エネルギー企業の円卓会議を招集し、「料金支払者保護誓約」に署名させました。Amazon、Google、Meta、Microsoft、OpenAI、Oracle、xAIの7社が、データセンター建設に必要な新世代電源および電力供給インフラのアップグレード費用を全額負担することにコミットしました。
- Recent Rulings Confirm Procedural Safeguards for U.S. Energy Infrastructure - Jones Day 2026年3月24日のJones Dayの報告によると、2026年1月23日、ワシントン州西部地区連邦地方裁判所のタナ・リン判事は、米国運輸省と連邦高速道路局が国家電気自動車インフラ(NEVI)フォーミュラプログラムの資金を不法に凍結したとの最終判決を下しました。
- A Build America, Buy America law is causing construction delays amid the US housing crisis 2026年3月27日のAssociated Pressによると、ジョー・バイデン大統領が署名した「Build America, Buy America Act」は、連邦資金を受け取る手頃な価格の住宅プロジェクトにおいて、HVACや照明からシンクフック、シーリングファンに至るまで、ほぼすべての製品に「Made in the USA」のラベルを義務付けており、これが建設遅延と追加コストを引き起こしています。
- Ontario and Canada Sign Historic Partnership to Build Homes, Transit and Communities 2026年3月30日、オンタリオ州とカナダ連邦政府は、住宅整備を可能にするインフラプロジェクトに焦点を当て、10年間で総額88億ドルを共同出資する歴史的なパートナーシップを締結しました。この資金の大部分は、地方自治体の開発負担金(DC)を最大50%削減するために使用されます。
- Readying B.C. to deliver more homes for people in communities - BC Gov News 2026年4月1日のBC州政府ニュースによると、カナダの提案する「コミュニティ強化基金」は、連邦インフラ資金にアクセスするために、州が集合住宅の開発負担金を削減するなどの条件を求めています。この基金の州・準州ストリームは、カナダ全土で10年間で170億ドル以上を提供し、住宅整備を可能にするインフラ、健康関連インフラ、大学・カレッジのインフラを支援します。
- Washington Update: Sustainable Energy & Infrastructure — April 2026 | Mintz 2026年4月1日のMintzの報告によると、2026年3月1日、ピーター・ウェルチ上院議員(D-VT)とデイブ・マコーミック上院議員(R-PA)は、既存の送電線路内で高容量導体を展開することで送電網を近代化する超党派のREWIRE法案を提出しました。
- Infrastructure Investment and Jobs Act - Tri-County Regional Planning Commission 連邦インフラ投資・雇用法(IIJA)は、2021年11月15日にバイデン大統領によって署名され、2022会計年度から2026会計年度までの5年間で1.2兆ドルの交通およびインフラ支出を承認し、そのうち約5,500億ドルが新規インフラ支出です。この法律は、高速道路、橋梁、公共交通機関、交通安全の改善に2,840億ドルを提供します。
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