2026年度税制改正:資産課税・相続税制の最新動向と専門家が注視すべき変更点
2026年度税制改正法案、国会提出と審議の焦点
政府は2026年2月20日、令和8年度税制改正関連法案を閣議決定し、国会に提出しました。これに伴い、2026年3月2日時点では、本税制改正による基準額等の見直しが39件に及ぶと報じられています。この法案は、日本における資産課税および相続税制に重要な影響を及ぼすことが予想され、富裕層への課税強化や資産移転の促進といった政府の意図が背景にあるとされています。現在、国会ではこの法案の審議が進行中です。
富裕層への課税強化と不動産評価の見直し
2026年度税制改正では、富裕層への課税強化が引き続き推進されています。特に、2025年度から導入された極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置(ミニマム課税)が見直され、特別控除額は3億3,000万円から1億6,500万円に引き下げられ、適用税率も22.5%から30%に引き上げられました。これにより、年間所得がおおむね6億円前後の層にも影響が及ぶ可能性があります。
また、貸付用不動産の評価方法についても見直しが進められています。市場価格と通達評価額の乖離を利用した相続税や贈与税の節税策を抑制するため、相続開始前または贈与前5年以内に取得・新築された一定の貸付用不動産は、通常の取引価格に相当する金額(取得価額を基に80%)で評価されることとされます。2026年税制改正案では、亡くなる直前の投資用不動産の駆け込み購入や不動産小口化商品による相続税対策を厳しく規制する狙いがあることが議論されています。
[ Reference ]
- 2026年(令和8年)度税制改正法案、国会提出へ | 税理士法人山田&パートナーズ
政府は2026年2月20日、令和8年度税制改正関連法案(所得税法等の一部を改正する法律案など)を閣議決定し、国会に提出しました。
- 8年度税制改正法が成立、原則8年4月1日に施行 - 税のしるべ 電子版
2026年3月2日には、8年度税制改正による基準額等の見直しが39件あると報じられました。
- 1億円の壁も、不動産節税も、暗号資産も…税制改正法成立で狭まる「富裕層包囲網」
2025年度から導入された超富裕層への最低課税(ミニマムタックス)は、2026年度改正でさらに厳格化され、特別控除額が従来の3億3,000万円から1億6,500万円へ引き下げられ、適用税率も22.5%から30%に引き上げられました。これにより、年間所得がおおむね6億円前後の層にも影響が及ぶ可能性があります。
- 2026年度税制改正大綱 資産税関連の主な改正点 - PwC
貸付用不動産の市場価格と通達評価額との乖離を利用した相続税や贈与税の税額圧縮事例を背景に、貸付用不動産の評価方法が見直されます。具体的には、被相続人等が課税時期(相続開始や贈与)前5年以内に取得または新築した一定の貸付用不動産について、課税時期における通常の取引価格に相当する金額(取得価額を基に80%)によって評価することとされます。この改正は2027年1月1日以後に相続等により取得する財産の評価に適用されます。
- 【税理士監修】2026年税制改正案から考える不動産投資による相続税対策の見直し
2026年税制改正案では、亡くなる直前の投資用不動産の駆け込み購入や不動産小口化商品による相続税対策を厳しく規制する内容が議論されています。
- 2026年度税制改正大綱【令和8年度】|相続税・贈与税の解説
直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置は、2026年3月31日の適用期限をもって延長されず終了します。ただし、同日までに拠出された金銭等については、引き続き非課税措置の適用を受けることができます。
- 相続税税制改正2026の要点|贈与税も税理士が解説
個人の事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について、個人事業承継計画の提出期限が2年6ヶ月延長され、2028年9月末までとなりました。また、医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予制度等についても、適用期限が3年延長されます。
- 令和8年度税制改正の大綱の概要
次世代の資産形成支援として、NISAのつみたて投資枠の口座開設可能年齢が0~17歳に拡充されます(こどもNISA)。口座保有者が0~17歳である間は、年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円となります。これは2027年1月以降適用予定です。
- 相続税・贈与税が歴史的転換で富裕層包囲へ!今すぐ始めるべき節税対策とは?来年始まる「こどもNISA」の“ハイブリッド活用”が - ダイヤモンド・オンライン
2026年度税制改正では、次世代への早期資産移転を促す「こどもNISA」の創設(2027年1月以降適用予定)が予定されています。
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