2026年2月訪日客数レポート:全体増加と中国市場の異変が示すインバウンド投資の岐路

2026年2月訪日客数、過去最高更新も中国市場の動向に変化

日本政府観光局(JNTO)が発表した2026年2月の訪日外国人旅行者数(推計値)は346万6,700人に達し、前年同月比6.4%増で2月として過去最高を記録しました。この大幅な増加は、韓国、台湾、米国をはじめとする18市場からの訪日客数増加に牽引されたものです。特に、2026年の旧正月(春節)が2月中旬であったことが、東アジア市場を中心とした訪日需要を押し上げた要因となりました。

一方で、中国からの訪日客は前年同月比45.2%減の39万6,400人と、大幅な減少を示しています。この背景には、2025年11月の高市総理による「台湾有事」に関する国会答弁を受けた中国外務省による渡航自粛要請や航空便の減便、旅行会社のツアー募集停止が影響しているとみられます。さらに、2026年2月15日には中国の大阪総領事館が大阪で発生した事件を取り上げ、「日本の一部地域では治安情勢が不安定で重大犯罪が多発している」と日本への渡航を控えるよう呼びかけるなど、政治的緊張が訪日客数の減少に拍車をかけている状況です。

2026年1月の訪日客数が4年ぶりに前年同月比でマイナスに転じた後、2月は全体としてプラスに回復したものの、中国市場の動向がインバウンド全体に与える影響の大きさが改めて浮き彫りとなっています。

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